リリアとトレイズII そして二人は旅行に行った〈下〉 (電撃文庫 し 8-14)
- メディアワークス (2005年5月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840230377
作品紹介・あらすじ
リリアは、幼なじみであるトレイズと夏休みを利用して旅に出る。たまたま乗った遊覧水上飛行で、二人は湖に不時着している飛行機を発見し、助けるために近づく。しかし、相手のパイロットから発砲されてリリア達が乗っている飛行機のパイロットが死んでしまう。理由もわからないまま二人は数機の飛行機に追われることとなる。彼らが知らずに巻き込まれた事件とは-!?リリアとトレイズに忍び寄る影の正体は-!?時雨沢恵一&黒星紅白が贈る書き下ろし長編。"そして二人は旅行に行った"完結編。
感想・レビュー・書評
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旅行先で事件に巻き込まれたリリアとトレイズは、自分たちを、そして飛行艇に同乗するカルロら子どもたちを守ろうとします。二人の危機を知ったトラヴァス少佐は、アリソンに連絡を取って救助へ向かわせます。そして最後に、トレイズは少佐から事件の真相を知らされることになります。
トラヴァス少佐は、スパイとしての使命に忠実でありながら、けっして「人間」であることを忘れないことを決意したひとのように見えます。それはちょうど、『アリソン』の第3巻で描かれたアリソンの父と同じ生き方だといえるでしょう。そのころのトラヴァス少佐は、「スパイ」の任務と「人間」ないし「親」とのあいだで苦しみながらも現実のなかでの解決を見つけ出そうとしたアリソンの父を「すばらしい」と称えました。しかしトレイズは、少佐に対して感謝の言葉を口にしながらも、静かに彼を睨みます。どちらが正解だということはできませんが、より親しみを感じるのはやっぱりトレイズの方だと思います。
巻末には二つのサイド・ストーリーが収録されています。「遺書」は、ずっと昔にアリソンがヴィルに宛てて書いた遺書が、アリソンとリリアのもとに届けられるストーリーで、シンプルですが秀逸だと感じました。「メグとリリア」は、スー・ベー・イル出身で周囲から孤立しているメグの「友人第一号」であるリリアとの出会いをえがいています。こちらは、続編シリーズ「メグとセロン」へ向けての導入のようなものでしょうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
リリアとトレイズ〈2〉そして二人は旅行に行った〈下〉 (電撃文庫)
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下巻。
落とされようとしている飛行艇から脱出する話。
アリソンが登場しての戦闘と、沈み飛行艇からの脱出は楽しかったです。
その後の事件の種明かしについては暗くて退屈だったし、
ヴィルの現状について驚いたりもしました。
遺書は書くことには納得だけどなかなか驚くものでもあるな。 -
頼りないイメージがあった、トレイズを見直すお話でした。
アリソンの遺書には驚きました。
読んでる途中に胸が苦しくなってくるぐらい、人間味のある文章でした。
ヴィルは、なんだか変わってしまいましたね。
大人になったというか…。 -
上巻があまりにも面白かったので、下巻に突入。可愛いのに裏の世界の真実を知ると楽しいです。
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陰謀渦巻く下巻…って感じでした。最後に謎解きのようにヴィルが現れるのがいい
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読了。
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リリアとトレイズ」の2冊目。内容的には1巻の続編です。アリソンでは、アリソンが活動的で要所をヴィルがしめる。という感じだったのですが、リリアとトレイズだと、実行部隊はトレイズで、リリアが「普通の女の子」としての視点を受け持っているように思えました。いや、リリアも十分に魅力的な女の子なんですけどね。
どうも、母アリソンのイメージが強くて(笑)。そのほかに、いろいろなことを知らされていない、守られている存在だから、という感じも受けました。それだけに、事件の裏を知らずに、出会いを素直に喜べる。それを見てトレイズも癒されるというか、助けられているんだと思います。