菓の辞典

著者 :
  • 雷鳥社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784844137900

作品紹介・あらすじ

ラムセス3世が親しんだであろうBC時代のものから、近現代のティラミスやパフェまで。
約130種類の西洋菓子の起源と痕跡を探り、描きおろしイラスト約100点とともに紹介。

お菓子一つひとつが持つストーリーを古代から現代へと並べて掲載。
ぺージをめくるたびに現代へと近づき、まるで「お菓子」で時代を旅する気分に。

▶十字軍が遠征したり、王族の子女が他国に嫁いだりすると、もれなくお菓子文化が発展していた。
▶人から人へ、国から国へ。「人が動けばお菓子も動く」だったのです。

「お菓子MAP」やお菓子にまつわる「人物index」、レシピやペアリングのページも。

感想・レビュー・書評

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  • 菓の辞典 長井史枝(著) - 雷鳥社 | 版元ドットコム
    https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784844137900

  • 書店芸人のカモシダせぶんさんが、アメトーークで推薦していらした、お菓子の来歴をまとめた本。

    見開きでお菓子のイラストと、解説がワンセットになっている。イラストが見事なのは、カモシダさんのご紹介のとおりだが、この本、それだけではない。造本からして優雅なのだ。私の手のひらより、ちょっとだけ小さい。そして、すごく上等の紙に、甘く華やかな香りや味が匂い立つようなイラスト。シックなフォントの文字。何が言いたいかというと、そう。

    本そのものの持っている佇まいが、愛らしいのだ。

    貴族の令嬢になった気分でパラパラ読むもよし。今も身近なお菓子が、古代からあったことに驚く、好奇心いっぱいの自分のまま、夢中で読むもよし。女性的な例をあげたけれど、紳士方だって、甘いものはお好きでしょ?

    誰が読んでも、そりゃ嫌いって人、珍しいと思う。楽しい一冊だ。あなたが、

    「スイーツ苦手。辛いの。タイ料理の方がいいな。」

    って方でも。苦手な甘みを無理に感じず、興味津々でお読みになられたらいいと思う。一個くらいは、これどうだろ?って気になるお菓子、出てくるはずだ。

    周りが夢中になるお菓子の秘密、知ってみたってバチは当たらない。私、実は、病気で食事療法をしていて、その検査結果がよろしくない。甘いの、当分ガマンしなくっちゃいけなくて。これを読むには、なかなか切ない。

    それでも読んじゃうのは、お菓子って、見ても満足だし、そこにまつわるお話も、幸せなものが多いからだ。

    果物の砂糖漬けを、ミックスして練り合わせ、かわいくまとめたお菓子。これ、王様が、輿入れしてきた姫に笑ってもらいたくて考えたのですって。どんな政略結婚だって、お姫様、笑顔になりそうでしょ?

    固く緊張した自分を和ませようと、お祝いの宴に供された。若き国王、いえ、夫の優しさを、とろけるような美味しさと一緒に、うっとり感じたはず。これはほんの一例だけれど、ぎっしり。一冊に幸福がつまっている。

    今も流行して残っているお菓子、どれも由緒があって。

    早く、また少しなら甘いもの、食べていいよとお許しが出るよう、治療も頑張らなきゃ、って。食べられない恨みより、いっちょ頑張るか!って。ふふふ。

    カンバセーション・ピースに、是非どうぞ。スイーツ巡りのお供にも、雑誌の切り抜きから、ワンランクアップ。とてもいいと思うんだけど、どうだろう。

  • 甘いものがだんだん苦手になってきている私ですが、食べたい気持ちはあります
    甘すぎるものは困るけど、少しくらい、どんな味なのか、食感なのかは知りたい!

    お菓子の歴史を気軽に知ることができます
    最近流行りのアフタヌーンティー、本来は全部食べきってはいけないというのがマナーだなんて知らなかったです

    知ってるお菓子はやっぱり近代~が多いけれど元々はこういうものから進化した、と知るとまた違った目線でお菓子を食べることができるかもしれない

  • 眼で美味しい、読んで美味しい一冊だった。
    イタリア菓子が好み。

  • 本屋さんで見かけて即購入。古代から現代までの様々なお菓子のルーツを探る本、これは、お菓子好き、歴史好き、うんちく好きとしては見過ごせないでしょう!
    見開き2ページで可愛いイラストと解説があって、軽くどんどん読み進められます。よく知っているお菓子あり、初めて見るお菓子あり、お菓子が別のお菓子へ発展する話ありで興味は尽きない。お菓子って地域に根付いた文化なんだよなあ…。
    この本はレシピが載っていないので、それが残念だけど、それはまた探してみよう。
    巻末にはお菓子の分布図や索引もついてて、いたれり尽せり、何度も開いてみたくなる本でした。

  • レトロな雰囲気のイラストがマッチしていて、読んでいるとお腹が空いてくる。
    お菓子の歴史と変遷を楽しめる一冊。

  • なじみがあるスイーツが、とんでもなく古くからあったことが知れて雑学的に読むのがおもしろい。そしてイラストがかわいかった!

  • 1つのお菓子に対して歴史等を紹介するページが1ページ。読み進めるうちにハマった。つい仕入れた知識を誰かに話したくなって共有してみたり。
    いつもはお菓子を食べすぎないようにセーブしてるけど、かわいい絵を見るとワクワクした。
    食べたことないお菓子も多く、今後食べる機会があることを期待すると楽しみ。自分で作ってみたいとも思った。

  • お菓子の本といえば、実際の写真を使用することが多い気もするが、これは丁寧なイラストで描かれていてとってもかわいい!
    なかなかお菓子の生まれた背景を考えることがないので、たまに今度食べに行くお菓子を調べてみたり
    なんとなく暇だから覗いてみたり、
    気楽で身近にある本になった

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著者プロフィール

ライター。2007年、リトルプレス『Bon Anppétit』
を立ち上げ取材・執筆活動を始める。スイーツ・
料理のレシピ本制作に多く関わるほか、人物イ
ンタビューや店舗取材も手がける。野菜ソムリエ。
著書に『田舎・郊外でお店、はじめました。』、
『菜の辞典』(雷鳥社)、関連書籍に『オープンサ
ンドレシピブック』、『スイーツ便利百科』(誠文
堂新光社)、『Café Lisetteのお菓子』(エンターブ
レイン)など。

「2022年 『菓の辞典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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