これは楽しい本でした。
内容は、パリで絵の修業をしていた著者が、美大の恩師に宛てて送った絵手紙が主なのですが、描かれている題材が、観光名所とかファッションなどではなく、その辺にある日常のパリなのです。
例えばミカン1個1個をつつんでいた包み紙のデザイン数種。
ノベルティだったアンティークキーホルダー。
マッチ、スーパーの袋、ワインのコルク、ビールの王冠、ミルクのポーションなど。
道で拾ったもの、蚤の市で手に入れたもの、貰ったもの、いろいろ。
じゃがいも数種、チーズ数種、珍しい果物、野菜。
身近にあるもののデザインの中にセンスを感じ、切り取ることのセンス。
このような目を持つ人は、どこに住んでいても毎日楽しいと思う。