クジラのおなかからプラスチック

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  • 旬報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (162ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845115662

感想・レビュー・書評

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  • 子どもでもプラスチックゴミの影響について分かる。最初の写真、ビニール袋を被った海鳥、死んだクジラの中から出てきた大量のビニールの写真は衝撃的で痛々しい。

  • 児童書ですが、大人にも十分響く内容です。
    毎日の便利な暮らしの代償として、自然界で海で何がおきているのか?
    沢山の生き物の命が犠牲になっており、その影響は間違いなくヒトにも及んでいます。そもそも、プラスチックとはどのようなものなのか?どうやってできるのか、素材や性質についても、わかりやすくイラストで紹介されています。地球の自然分解のサイクルの中では分解できず、ありとあらゆ面で悪影響を及ぼし、現在の状況があります。最後に、私たちひとりひとりが取り組める具体的な取り組み、社会や企業が目指しているゴールについても触れられており、ひとりひとりの取り組みが国を超えて世界中に反映されるためへの努力を惜しまないことの大切さも説かれています。

    コロナ禍は、私たちに考えたり学んだりする時間も与えました。生きるとは何か。生き残ったら、これからの人生をどう歩むべきか。若い人たちだけに委ねず、プラスチックを大量生産大量消費してきた私たちも一緒に答を導き出さねばなりません。

  • プラスチックゴミ問題を小学生にわかりやすく説明した本。
    大人にはあまり目新しい情報はなかった。
    口絵のカラー写真は、昨年出たナショジオの写真だし、その時ナショジオで見て読んだ衝撃の方が大きかった。
    中国がプラスチックゴミの受け入れを止めたという話も載っているが、その影響がどう現れるのかはよく分からなかった。「日本国内のプラスチックゴミは、行き場を失いつつあります。」(P150)ではなあ。日々大量のプラスチックゴミが出ているはずなので、それはどうなっているのか。焼却しているのか、細かく分けて他の国々に出しているのか。(それは難しそうだが。)
    ただ、生分解性プラスチックは、水と二酸化炭素に分解できるものと、普通のプラスチックを混ぜて作っているものとあり、混ぜて作っているものは、分解後プラスチックが残ること、分解する微生物の活動条件に合わないところに捨てられれば分解されないこと、生分解性プラスチックはリサイクルできないので使い捨てであること(考えたら当然なんだけど)は知らなかった。ここはためになった。
    大人としては物足りないが、子どもには良い本だと思う。
    しかし、プラスチックという文字だけゴシックでいちいち全て強調しなくても良かったのではないかとは思う。

  • NDC分類 K519

    「まったなし!海のプラごみ汚染。このままでは2050年に海の魚の重量を上回るともいわれるプラスチックごみ。いま、世界がもっとも注目する環境問題がよくわかる!」

    目次
    はじめに―世界はとても困っている
    1 プラスチックってなんだ?―使うと便利、でも、ごみになると困りもの
    2 プラスチックはなくならない―自然にかえらず、残り続ける
    3 新たな大問題が起きている!―生態系をこわすマイクロプラスチック
    4 海のプラスチックごみを減らすために―できることからやってみよう

    著者等紹介
    保坂直紀[ホサカナオキ]
    東京大学理学部地球物理学科卒業。同大大学院で海洋物理学を専攻。1985年読売新聞社に入社。おもに科学報道にたずさわる。2010年に東京工業大学で博士(学術)を取得。2017年まで東京大学海洋アライアンス上席主幹研究員。現在はサイエンスライターとして、海洋や気象、環境問題などをテーマに執筆をおこなっている。気象予報士の資格も持つ

  • クジラだけでなくゴミが刺さってしまった亀やその他の生き物たちが可哀想な現実を写真と説明でみられる。ポイ捨てや責任なくゴミを正しく捨てられないで軽い気持ちで行なっている人間の所為で、何の罪もない生物が苦しんでいる。この現実を忘れないで、大切に生活していきたい。

  • ほんとになんとかならないものか。安心して魚が食べられなくなったら嫌だなあ…とにかく、使い捨てを減らしてゆかねば。わが家もさらしを導入しようか…
    写真やイラスト、図も多くて読みやすい。小学中学年くらいなら読めると思う。学校の図書室にもこの本あるとよいのでは。あるかも。
    ウミガメの写真、ビニール袋がからまった鳥の写真、胸が痛い。

  • 2023年1-2月期展示本です。
    最新の所在はOPACを確認してください。

    TEA-OPACへのリンクはこちら↓
    https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00546694

  • 表紙を捲ると、痛々しい写真が目に飛び込んできた。
    人間が出すプラスチックゴミの現状や、マイクロプラスチックの問題が取り上げられています。

    驚いたのが、日本が中国に1年間に100万トン以上のゴミを輸出していた事!

    子供だけでなく大人が読んでもなるほどと思える一冊です。

  • 【ポップ】
    クジラのお腹から80枚以上のプラスチックの袋が見つかった。クジラはエサと間違ってプラスチックを食べちゃったんだ。
    今、世界中で何が起こっているのか?プラスチックゴミの何がそんなに問題なのか?私たちは何が出来るのか?

    プラスチックゴミを減らす「海洋プラスチック憲章」には、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダが署名したけれど、日本とアメリカは署名していないんだ!
    このことを、あなたはどう思う?

    【感想】
    プラスチックゴミの問題について、小学校高学年でも専門的な事柄のエッセンスを理解できるように書かれている。
    例えば、プラスチックはなぜ自然になくならないのか、化学的に分子や原子の後続などにも触れて説明されているところが素晴らしいと思いました。
    子ども達が、プラスチックゴミから地球の環境問題を知り、自分に出来る行動は何かを考えるきっかけを与えてくれる1冊です。

  • ミニコメント
    わたしたちが捨てているプラスチックが海へ流れつき、海の生き物の暮らしに影響を与えています。この事実をまず知るところからはじめて、変えられることから変えていきましょう。

    桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPAC↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/631299

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著者プロフィール

1959年、東京都生まれ。東京大学大学院新領域創成科学研究科/大気海洋研究所特任教授。サイエンスライター。東京大学理学部地球物理学科卒業。同大大学院で海洋物理学を専攻。博士課程を中退し、1985年に読売新聞社入社。科学報道の研究により、2010年に東京工業大学大学院で博士(学術)を取得。2013年に読売新聞社を早期退職し、東京大学海洋アライアンスなどを経て、2019年から現職。気象予報士。著書に『謎解き・海洋と大気の物理』『謎解き・津波と波浪の物理』(ともに講談社ブルーバックス)、『びっくり! 地球46億年史』(講談社)、『海洋プラスチック』(KADOKAWA)などがある。

「2023年 『こわいけど、おもしろい! おばけずかん かがくのふしぎ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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