今和次郎: その考現学 (シリーズ民間日本学者 9)

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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845702794

作品紹介・あらすじ

考現学の祖今和次郎(1888‐1973)。自ら拓いた考現学に込めた彼の暖く深い眼差し、鋭い触角が最適の著者の筆によって甦える。決定版評伝!

感想・レビュー・書評

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  • 関東大震災後、バラックをスケッチすることからうまれた考現学。
    もちろん、考「古」学に対する考「現」学。

    柳田に代表される民俗学は、生活の「意識」の研究が中心で、また文献よりは口碑や伝説などの聞き取りが資料として重視された。
    一方で考現学は、直接目で観察でき、スケッチに採集できるコトとモノにしか興味をしめさない。

    採集の対象は眼前にあるあらゆる現代風俗であり、対象の多さこそが選択を困難にする。
    なにを採集するか――。

    このとき、「その土地を的確に表象するものを見当てて選択」することこそ要諦となる。

    そして、採集したデータを別の時代と比較することで、歴史的な現代というものを明らかにするのである。


    本書を通して初めて「考現学」なるものをよく知ることとなったが、概要をつかまえるには大変タメになった。
    なかなか時代を感じさせる、興味深い学問領域であった!

  • "今和次郎"の人となり、そして"考現学"成立の大まかな流れなどを把握することの出来る一冊です。1987年初版ということなので、その後の考現学の流れや、新しい資料の発見になどよる今和次郎への再評価などについては、最近の書籍を合わせて読むと更にグーです。(最後の最後に"グーです"って、我ながらひどいレビューだな〜…^-^;;A

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