ブレ-メンの自由: ゲ-シェ・ゴットフリ-ト夫人ある市民悲劇 (ドイツ現代戯曲選30 第 2巻)
- 論創社 (2005年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (83ページ)
- / ISBN・EAN: 9784846005887
感想・レビュー・書評
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ネタバレあり。
女性解放の物語を描く理由は、単に女性のためだけにあらず。同性愛者のためでもある。女性の自由が認められれば、次は同性愛の自由が認められる順番になる。女性の自由が認められなければ、さらにマイノリティーである同性愛者が認められるわけがない。女性解放運動で真っ先に指示した男はもしかしたらと思わないでもない。
ああジェンダーフリー的(一面的には。彼女は「人の送る人生は守られる場所があってこそ耐えてゆくことができる。女にとってその場所は、男だわ」と言っており、同じことを現代において、まして男が言おうものなら・・)。女性であることを理由に仕事すらやらせてもらえない。「女とはかくあるべし」。それに屈することなく、立ち向かう、自律した女が描かれている。自律?そんなヤワなもんじゃねぇ。「超」自律であり、驚くなかれ、粛清上等だ。毒殺ホイホイよ。神を殺した者は自らが神になるとかなんとか!まさにゲーシェは存在も消滅も思いのままであり、神そのもの。ああ神様この世界には私を理解してくれる人はおりませんと彼岸の世界での救済を求めると思いきや、現実で障害を自ら取り除き生きていく恐ろしい女性だ。なぜこんなことが可能になったのか。教科書的な説明で十分だろう。信仰的社会から合理的社会の移行で、コンテクストが変わり、意味も変容した。仕事も、移動も、性も自由になった。伝統に縛られることなく、個人が再評価され、権利を主張できるようになった。私には男同様の権利が認められるべきであり、不平等は許されてはならない。女は男のためにあらず!邪魔するや~つは指先ひ~と~つで~ダウンさぁ~。女の権利を認めない者は、男性はもちろん、それが女性であったとしても、家族であったとしても、抹殺されるべきである。革命的。一人・・、ゴットフリート、、彼だけは例外だ。権利?待て、彼女は、おかしい、待つんだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示