法螺吹き友の会 (論創海外ミステリ 99)

  • 論創社
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846011802

感想・レビュー・書評

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  • ミダスの仮面を読む数少ない手段の一つ、もちろん他の作品もとても面白い

  • 『クレイン大佐のみっともない見た目』
    ある日突然帽子の代わりにキャベツをかぶり始めたクレイン大佐。村の人々は気にはなるけど追及はできない状態。隣人の従姉妹で画家のキャサリンが初めてキャベツを指摘する。クレイン大佐が語るキャベツをかぶる理由。

    『オーウェン・フッド氏の信じがたい成功』
    テムズ河の河畔にできた工場からの排水で汚染される河川。地元の有力者たちと議論を交わすオーエン・フッド氏。論的であるハンター医師の国会議員立候補の応援に回るフッド氏の目的。クレイン大佐との賭け。

    『ピアーズ大尉の控えめな道行き』
    クレイン大佐とフッド氏が食事中に聞いた「家庭での豚の飼育を禁止する法律」。議会の横暴に怒るピアーズ大尉。会話に加わったアメリカ人イノック・オーツ氏に中世の建物として豚小屋を紹介するピアーズ大尉。ピアーズ大尉の議会に対する抵抗。

    『ホワイト牧師の捉えどころなき相棒』
    クレイン大佐とフッド氏の友人ホワイト牧師からの手紙。手紙の中に書かれているスノードロップ氏の正体についての議論。様子を見に行くピアーズ大尉。

    『イノック・オーツだけのぜいたく品』
    アメリカ財界の大物イノック・オーツ氏を「法螺吹き友の会」に招待したクレイン大佐とフッド氏、ピアーズ大尉。

    『グリーン教授の考えもつかぬ理論』
    ピアーズ大尉に説得され英国の持つ土地を使用人たちに分け与えたイノック・オーツ氏。村に現れたグリーン教授。学会での発表で牛を星だとして学会から追放されたグリーン教授と下宿先に娘マージェリーとの会話。

    『ブレア司令官の比べる物なき建物』
    英国首相イーデン卿が進めるすべての土地を国有化する政策。ピアーズ大尉を助けるベリュー・ブレア。「法螺吹き友の会」と英国政府との戦いの幕開け。

    『〈法螺吹き友の会〉の究極的根本原理』
    首相イーデン卿の土地の国有化政策から起きた地方の小作農の蜂起。「法螺吹き友の会」とイギリス政府との間に起きた農民戦争。農民戦争の経過を妻に語るピアーズ大尉。

    『キツネを撃った男』

    『白柱荘の殺人』

    『ミノスの仮面』

  • 連作短編集となっている表題作と、3つの短編収録。
    「法螺吹き友の会」はチェスタトンらしい奇人変人が盛りだくさんで、キャベツを帽子代わりにかぶったりするのだが、ブラウン神父もののようにラストで鮮やかなサプライズがあるわけでもないし、英語の言い回しがポイントになっていることが多いので少々読みづらいかも。しかし話が進んでくると英国のあるべき姿とか社会風刺の主張が強くなってきて、ミステリとは違う意味で面白かった。
    短編の1つはブラウン神父もの。作中で神父が「かつて扱ったような素朴な殺人事件は存在しなくなった」と嘆くところはちょっと切ない。

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