- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784846020361
作品紹介・あらすじ
快適な生活と蘭を守るため、決死の覚悟で出掛ける安楽椅子探偵ウルフを外出先で待ち受ける災難とは……。慣れない屋外での捜査がウルフを悩ませる。外出をテーマにした短編三作と外出を巡る名言集を収録。
感想・レビュー・書評
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蘭を愛し外出を嫌悪する美食家安楽椅子探偵ネロ・ウルフと、助手であり“お守り役”でもある探偵アーチー・グッドウィンの二人が主軸のミステリ短篇集。3編収録。
ウルフもいいけど語り手であるアーチーが最高にいい!→
アーチーのユーモアある語り口調、所々に感じるイケメン臭(笑)好き!!
ウルフのアーチーにはめちゃくちゃ偉そうなのに、事件関係者には丁寧な口調になるのもいいし、敵役?のクレイマー警視がとっても悪役っぽくていい。とにかくキャラクターが魅力的。
ミステリ的にはそこまで驚く感じでは→
ないんだけど(同時期のクイーンとかに比べたら、謎解き重視じゃない)物語そのものを楽しむミステリって感じで私は好き。
これはシリーズ読まなきゃだなぁ( *´艸`)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
レックス・スタウトは日本では今一つ人気が出ず入手が難しくなっていたが、この論創社の中・短編集シリーズはありがたい。何作かまとめて読めるので、シリーズキャラクターとしてのウルフ、助手のグッドウィンの性格や関係性などもハッキリと掴めて、その魅力がより分かりやすく伝わってくる。
本書編集のテーマは"外出"。巨体で外出嫌いのウルフがどんな事件に巻き込まれて外出を余儀なくされるのか。外出にまつわるドタバタを楽しみながら、事件解決に向けてのウルフの手際を堪能したい。
例えば、「次の証人」だと、アメリカの刑事裁判制度の仕組みが分からないと、ウルフの取った行動の意味が良く分からない点もあるだろうが、そう言った点も含めて海外ミステリの面白さを楽しめれば良いと思う。
最後に、出版社へのお願い。部数があまり出ないことからの価格設定なのだろうと思いつつも、何とか二千円台で収めていただければ、ありがたい。