ファラデー家の殺人 (論創海外ミステリ 301)

  • 論創社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846022679

作品紹介・あらすじ

ファラデー一族を次々と血祭りに上げる姿なき殺人鬼の正体は何者か? 誰もが驚く意外な真犯人を描き出した〈アルバート・キャンピオン〉シリーズ長編第四作、待望の完訳!

感想・レビュー・書評

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  • ミステリ。アルバート・キャンピオンシリーズ。
    旧題『手をやく捜査網』。1931年の作品。
    舞台はイギリス。

    一番の魅力は、特徴的なプロット。
    解説によると、クリスティも採用しなかった着想らしい。
    確かに、似た作品は思いつかない。
    これだけでもミステリ作品として価値がある。

    全体として、時代的な古さは感じる。個人的には、その古さも好き。
    他の特徴としては、キャラクターを描くのが上手いように思う。
    ファラデー夫人とウィリアムが特に個性的。特にウィリアムは他作品にも登場する重要キャラクターらしい。

    著者の作品は『窓辺の老人』に続いて2冊目。
    地味ながら確かな面白さを感じた記憶。
    ミステリの技巧も、人物描写もかなりの高評価。
    シリーズ作品を集めたくなった。

  • キャンピオンシリーズの長編第四作。
    各自がそれぞれ性格に難ありでいがみ合う一族、古めかしいお屋敷に次々起こる殺人事件。一家へ君臨する女主人に頼まれ、調査のため滞在する事になるキャンピオン――
    手堅い黄金期のミステリーって感じがとても居心地が良い一冊です。そしてキャンピオンがまだ若造と言われるぐらいの青年なのも良いですね。(悪漢と喧嘩するぐらいの胆力はある。とてもヒーローっぽい。後の時期の作品になると、もう少し落ち着いたおじさまになってしまうからな……)

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著者プロフィール

本名マージェリー・ルイーズ・ヤングマン・カーター。1904年、英国ロンドン生まれ。別名マックスウェル・マーチ。文筆家の家系に育ち、16歳で長編小説を書き上げる早熟の天才ぶりを見せ、1923年に冒険小説"Blackerchief Dick"を発表、27年には犯人当ての長編ミステリ「ホワイトコテージの殺人」を新聞連載している。"The Crime at Black Dudley"(29)に端役で登場したアルバート・キャンピオンは"Look to the Lady" (30)以降の作品でシリーズ探偵となる。映画化された「霧の中の虎」(52)や英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー賞の次点長編「殺人者の街角」(58)など、数多くの長短編が書かれた。66年、シリーズ19作目の長編"Cargo of Eagles"を執筆中に死去。同作は夫フィリップ・ヤングマン・カーターによって補筆・完成された。

「2023年 『ファラデー家の殺人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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