忍宿借夫婦巷談 上: せい子・宙太郎

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  • ラインブックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784847011993

作品紹介・あらすじ

葬儀屋玉木家に住み込みで働くせい子、宙太郎夫婦。玉木家の家族との交流を軸に、時には反目し時には助け合いながら、一つ屋根のもとで暮らす両家族の愉快なドラマを、人情味溢れるタッチで描いた向田邦子の名作。

感想・レビュー・書評

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  • 2冊目の読書ノート 1993/9/5~2005/4/30に記載

  • 葬儀屋で住み込みで働く夫婦、宙太郎とせい子の話。
    一人息子に先立たれ、火事にあい家を失い、住み込みで働く二人。
    二人の五十年余りの人生はツイてないものだった。
    葬儀屋の主人は人使いが荒く、夫の宙太郎は運転手として雇われたはずが、秘書やトラブル処理係までこなすし、妻のせい子は葬儀屋の仕事だけでなく、家政婦の役割まで果たしている。
    そんな夫婦と周囲の人間との心のふれあいを描いたお話。

    雇い主の妻はせい子と同い年。
    それなのに、あちらは「家有り金有り子供有り」、一方せい子たち夫婦はと言えば、「家無し金無し子供無し」。
    これはつらいよな・・・と思う。
    大体、今の時代だったらほとんどありえないでしょう~。
    葬儀屋で住み込みで働くだなんて・・・。
    そんな前時代的な話なんですが、何故か、心惹かれていいな・・・と思いました。
    こういう風に、夫婦で寄り添って働けたら・・・それでいいじゃないか、と思ったりします。

    ただ、この本、何故か読んでも読んでも文章が頭に入ってきません。
    何故だろう~?
    と思ったら、あとがきを見て納得。
    これって、作者は向田邦子さんになってますが、テレビドラマで放送された脚本を別の人が小説に書き起こしたものなのだそうです。
    以前も同じように向田邦子さんの脚本を小説として誰か別の人が書き起こしたというものを読んだ事がありますが、それも全く同じでした。
    全く内容が頭に入ってこず、素通りするんです。
    ストーリーや設定が良くても、文章がそれを生かすものでなければ、こちらにはただ内容・・・あらすじが分かるだけのものでしかないのだとこれを読んで思いました。
    下巻は読むつもりはありません。

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著者プロフィール

向田邦子(むこうだ・くにこ)
1929年、東京生まれ。脚本家、エッセイスト、小説家。実践女子専門学校国語科卒業後、記者を経て脚本の世界へ。代表作に「七人の孫」「寺内貫太郎一家」「阿修羅のごとく」。1980年、「花の名前」などで第83回直木賞受賞。おもな著書に『父の詫び状』『思い出トランプ』『あ・うん』。1981年、飛行機事故で急逝。

「2021年 『向田邦子シナリオ集 昭和の人間ドラマ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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