台湾有事と日本の安全保障 - 日本と台湾は運命共同体だ - (ワニブックスPLUS新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784847061639

作品紹介・あらすじ

米中の覇権争いが過熱し、韓国が中国陣営に飲み込まれそうな現在、台湾は日本にとって安全保障上の最重要地域である。日本の安全保障の枠組みは「日米韓」から「日米台」にシフトしつつあるのだ。中国共産党にとって「核心的利益」である台湾は、日本の安全保障上でも「核心的利益」なのだ。自衛隊の元陸将、元空将、元海将たちが中国の野望と台湾情勢、台湾防衛、さらには日本のとるべき道について緊急分析し解説する。

第一章 米中覇権争いと中国の安全保障戦略
米中貿易戦争と米中覇権争い/米中覇権争いに関する米国の見方/世界一の覇権国を目指す中国/中国の安全保障戦略
第二章 米国の安全保障戦略
国家安全保障戦略/国家防衛戦略/エア・シー・バトル構想/ランド研究所の「地対艦ミサイルによるチョークポイント防衛」/インド太平洋戦略/CSBAの新戦略「海洋プレッシャー戦略」
第三章 劇的に変化する朝鮮半島情勢
第四章 重要性を増す台湾
台湾の独立を巡る台湾と中国の攻防/米国にとっての台湾/日本にとっての台湾
第五章 シミュレーション:第四次台湾海峡危機
第三次台湾海峡危機の経緯と分析/米国の軍事介入を左右する条件/シミュレーション:第四次台湾海峡危機/シミュレーションの解説
第六章 日本の安全保障を考える
インド太平洋戦略/日本の戦略から欠落した台湾/台湾有事と日本の法制度上の問題/日本の国家安全保障戦略など戦略文書の問題点/日本の安全保障のあるべき姿

感想・レビュー・書評

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  • 【読み終わって感じたこと】
    論文作成のために読み始めたけど、とても興味深い内容だった。国際関係は自国の利益を優先的に考えなければならないからこそ、いろんな衝突が起きてしまうけれど、そこで協力する体制がとても重要だなと思った。

    【印象に残った内容】
    台湾住民は「一国二制度」を拒否しているけれど、独立ではなく現状維持を希望している。この現状を知った時、とても驚いたし、本音と建前の差に面白いなと思った。

    【こういう人におすすめ】
    ・台湾に興味がある人
    ・国際政治に関心がある人
    ・安全保障について考えたい人

  • 台湾の重要性や危うさはわかるのだが、著者の主張部分になると途端に冷静さや現実感を欠くという、元自にありがちな本

  • なぜ日米同盟が必要なのか、なぜ南西諸島防衛が必要なのか、平和安全法制の国会審議において、この本にあるように説明すればすんなり通過したのではないかと思われた。安全保障に関して台湾の重要が理解できる。

  •  米中の安全保障戦略と台湾有事に対する日本のあるべき安全保障戦略について論じた本。「さよなら韓国!ウェルカム台湾!」と銘打ってるわりに朝鮮半島に関する部分はほとんどなく、台湾有事のはなしと全く連続性がない。ありうる台湾有事についてシミュレーションした章は非常に興味深いが、4人の筆者が分担して書いているせいか話題の連続性にやや欠け、若干読みづらい。また序盤の米中の安全保障戦略について述べている部分も、政府の公式文書等の情報を淡々と書いている部分が多くやや味気ない印象。

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著者プロフィール

渡部悦和(わたなべよしかず)
1955年愛媛県生まれ。元陸将。1978年東京大学卒。陸上自衛隊入隊後、外務省出向、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学等を経て、東部方面総監。2013年退職。著書は『米中戦争』(講談社現代新書)、『現代戦争論—超「超限戦」』(ワニブックス【PLUS】新書)、『日本はすでに戦時下にある』(ワニ・プラス)など多数。

「2022年 『プーチンの「超限戦」—その全貌と失敗の本質』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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