今日も世界は迷走中 - 国際問題のまともな読み方 -

著者 :
  • ワニブックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784847073397

作品紹介・あらすじ

ウクライナ侵攻の裏で起きた、日本の運命を変える世界の出来事とは!内藤節炸裂。<世界は>■ディープステートはいます。信じる人の心の中に。  ■ウクライナ戦争で「国際社会のはみ出し者」同士がくっついた■過激派のスターたちが集結、まさに「反米テロリスト・サミット」がスーダンで実現!■陰謀論を信じてクーデターを起こしたドイツ貴族!?■北欧から学ぶべきは「福祉」よりも「軍事」と「外交」■韓国の反日叩きは無意味!“歴史戦”を仕掛けよう■北欧2カ国のNATO加盟はトルコの一人勝ち?■中国のサウジ・イラン仲介は朝貢国家の悪い癖?■マジメな移民が激怒したスウェーデンの移民政策■北欧の移民政策を見習え? ダメ。ゼッタイ。■朝鮮半島を読み解くキーワードは「理」<そして日本へ>■増税・規制から日本を救う“落選運動”のススメ■目覚めろ左翼!レジ袋規制こそ「戦前回帰」だ!■いつまでも「GHQの洗脳工作」のせいにしてちゃダメ!■知ってますか?日本でトンデモ規制が生まれる構造地上波・ネットを問わず、一般的な報道番組では、速報性という観点から、どうしても、事実の推移を逐一追いかけていかざるを得ない面があり、その歴史的・思想的な背景などもじっくりと掘り下げていく余裕を確保しづらいという面もあるでしょう。これに対して、彼らの苦手な作業、つまり、国際ニュースとして報じられた出来事の背景についてじっくり読みこみ、その「意味」を理解しようというのが本書のスタンスです。世界各地で不安定な情勢が続き、その対応をめぐって各国政府が迷走しているように見える中、我々はどうすべきか、という問題を考えるためのヒントを提供することで、微力ながら、ぜひ、皆様のお役に立ちたいと考えております。本書で取り上げた国々は、例外なく、死に物狂いで国益(と彼らが信じること)を追求しています。そして、そうした剝き出しの欲望がぶつかり合うことで世界が大きく揺れ動いているがゆえに、各国は迷走を余儀なくされているのです。だからこそ、決して安息の地など存在しない国際社会の混沌と無秩序を嘆くのではなく、むしろそれを前提に自分たちの身の処し方を考えるほうが建設的で精神衛生上も良い。そして、世界の中で我々が「どうすべきか」という問いに答えるためには現状を正確に認識する必要があります。本書がその一助となれば幸いです。国際ニュースから国内問題まで、日本を勝たせる方法を学ぶ第1章 中国が仲介したサウジ・イランの国交回復から“世界を読む”第2章 取扱注意!今日も世界を動かす「陰謀論」第3章 日本が見習うべき“お手本”北欧の迷走第4章 みんな知らない韓国“反日”の正体第5章 日本社会の病理とその処方箋

感想・レビュー・書評

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  • 世界を取り巻く国際関係について、その背景事情を豊富な具体例を基礎に丹念に論じた本。
    特に隣国 大韓民国の建国から現在に至る2派閥の対立の歴史について叙述した章(第4章)が、蒙を啓かせる内容だった。

    新たな方向から大韓民国を理解してみたい方にもオススメ

  • 複雑な国際ニュースを分かり易く理解することが出来ます。複雑なサウジ・イランの関係、さまざまな陰謀論から、実は迷走している北欧、韓国の「反日」の正体などなど読みどころは沢山あります。特にお隣の国の韓国についての話題は必読だと思います。

  • サウジアラビア 
    正式「アル=マムラカ・アル=アラビーヤ・アッ=スウーディーヤ」王国の名前
    直訳「サウード家によるアラビアの王国」

    プロビデンスの目=フリーメイソンのシンボル

    恒産なくして恒心なし
    (一定の財産や職業をもたないと、一定の道徳心や良心を保つことができない)

  • 8月末の新聞書評欄で見かけた一冊。
    図書館に予約を入れていたが、ひと月ちょっと待たされたか。人気の本なのだろう。

    10月にイスラエルによるガザ侵攻が始まってからなので、興味深く読めた。
    特に中東問題。東大でイスラム学を専攻したという著者。“専門性の高い分析をもとに”(書評子)、中東情勢を興味深く解説してくれている序盤はなかなか読み応えがあった。
    ただ、ちょっと距離を置きつつ読むがよい著作だろう。

    「私なりにサウジという国をひと言で表すと「”中東の癌”以外のなにものでもない”ろくでなし国家”」です。」

    ひとつの国家を評して、このような表現での語り口は、要注意だ。
    とはいえ、馴染みの薄い、複雑でややこしい中東情勢は、少しくらいエッヂを利かせて書いてくれると、とっつきやすいことは間違いない。

    「サウジは、MBSの一存ですべてが決まってしまう上に、一般的な常識がまったく通じない国です。あくまでも個人的な意見ですが、中国もあまり深入りうると大やけどを負いそうな気がします。」
    ※MBS = ムハマンド・ビン・サルマーン サウジ皇太子

    サウジとイランの仲介に乗り出した中国に対しても上記のようなアドバイス。MBSの危なさも伝わるので、悪くはない。

    ロシアウクライナ問題も、欧州の、トルコの立場から、今後のNATOの在り姿を予想する視座は、面白かった。
    が、そのあたりまで。終盤の2章、韓国の近現代史と、日本を語った章は、なんともとっちらかって、というか前半の“国際問題”というより、極端に視野の狭い話に終始しており、なんとも尻すぼみなのが残念。

    いずれにせよ、ひとつの意見。
    やや、マユツバしながら読むが、よろしいかと。

  • 欧米諸国、中露を取り扱ったテーマはとても興味深く読みました。しかし韓国の反日というものを説明するための、韓国の歴史についての説明はあまりにも退屈。日本の話題も扱うテーマが弱くて。本書の前半は良く、後半はつまんない感じでした。

  • スェーデンの移民政策のこととかがよく分かったけど、イランが何でみんなに恐れられてるのかが読んでて今ひとつ分からなかった。
    前の本を読んだら多分書いてると思うんだけど、はげしく忘れてる…orz
    「外来の思想や概念というのは、その国に土着化している伝統や価値観とマッチしないと定着しない」というのはその通りかも、と思った。
    最終章、今まで穏やかに解説をしてくれてたはずの内藤先生が、いきなり落選運動を熱弁しだして驚いた(笑)

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著者プロフィール

1967年東京都生まれ。東京大学文学部卒業。郵便学者。日本文芸家協会会員。切手等の郵便資料から国家や地域のあり方を読み解く「郵便学」を提唱し、研究・著作活動を続けている。

主な著書
『なぜイスラムはアメリカを憎むのか』(ダイヤモンド社)、『中東の誕生』(竹内書店新社)、『外国切手に描かれた日本』(光文社新書)、『切手と戦争』(新潮新書)、『反米の世界史』(講談社現代新書)、『事情のある国の切手ほど面白い』(メディアファクトリー新書)、『マリ近現代史』(彩流社)、『朝鮮戦争』、『リオデジャネイロ歴史紀行』、『パレスチナ現代史』、『チェ・ゲバラとキューバ革命』、『改訂増補版 アウシュヴィッツの手紙』、『日韓基本条約 シリーズ韓国現代史1953-1965』、『アフガニスタン現代史』、『龍とドラゴンの文化史』(えにし書房)、『みんな大好き陰謀論』(ビジネス社)、『日本人に忘れられたガダルカナル島の近現代史』(扶桑社)、『世界はいつでも不安定 国際ニュースの正しい読み方』、『今日も世界は迷走中』(ワニブックス)、『切手でたどる郵便創業150年の歴史 vol.1 戦前編』、『切手でたどる郵便創業150年の歴史 vol.2 戦後編』、『切手でたどる郵便創業150年の歴史 vol.3 平成・令和編』(日本郵趣出版)、『誰もが知りたいQアノンの正体(みんな大好き陰謀論Ⅱ)』、『本当は恐ろしい! こわい切手』(ビジネス社)、『現代日中関係史 第1部 1945-1972』(日本郵趣出版)、『現代日中関係史 第2部 1972-2022』(日本郵趣出版)。

「2024年 『キュリオマガジン2024年3月号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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