- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784860114640
作品紹介・あらすじ
尾道の路地に佇む古本屋は、疾走する店主が築いた小さな城。深夜の隠れ家から詩と熱情があふれだす。
感想・レビュー・書評
-
尾道で深夜営業の古本屋『弐拾dB(にじゅうでしべる)』を営む著者のエッセイと日記。
2023年現在、30歳になるかならないか、という若さゆえか、エッセイはやや気負いが感じられ、年齢では大先輩の自分には読んでいて面はゆさを感じるが、日記については気負いが抜け、ダイレクトに著者の気持ちが伝わってくるような気がした。
高校生の頃、中原中也に心酔したという著者の文章には、詩がたくさん引用される。
先が見えない中、地元に近い街で古本屋を始めた若い著者のあせりや不安、営業する中で生まれる多くの人との出会いの楽しさが、引用されている詩と相互にフォローし合って、心の中にすうっと入り込んでくる。
尾道は私の大好きな街の一つ。次に訪れるときには『弐拾dB(にじゅうでしべる)』を訪れて、ゆっくり詩集を選んでみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
頁をめくる音、呼吸の音。
https://20db.hatenablog.com
頁をめくる音で息をする - 本の雑誌社の最新刊|WEB本の雑誌
https://www.webdoku.jp/kanko/page/4860114647.html-
日本の古本屋 / 「商うことと歌うこと 頁をめくる音で息をする」(自著を語る/古本屋弐拾dB 藤井基二)
https://www.kosho...日本の古本屋 / 「商うことと歌うこと 頁をめくる音で息をする」(自著を語る/古本屋弐拾dB 藤井基二)
https://www.kosho.or.jp/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=79992022/01/25 -
推薦書籍『頁をめくる音で息をする』 | 私のBunkamuraドゥマゴ文学賞 | Bunkamura
https://www.bunkamu...推薦書籍『頁をめくる音で息をする』 | 私のBunkamuraドゥマゴ文学賞 | Bunkamura
https://www.bunkamura.co.jp/bungaku/mybungakusho/article30.html2022/03/30
-
-
大学を出て就職せず古本屋へ。しかも平日は深夜に営業しているという奇特な本屋さん。
尾道で古本屋って物凄くシチュエーション的に憧れる。都会とかどうでもいいからそういう生活したいなと思う。
彼の文と日記を見ていて思ったのは、踏み出さないと一生やらないだろうという事です。僕はやらない側、彼はやる側。
書店って本当に憧れるけど、成功できるビジョンが全然思い浮かばない。金儲けの為に書店をする人なんていない訳で、ほぼ生き方と同義と思うとその重さにびびる。
それを具体的に形にしてこうやって5年も続けている事に羨望を覚える。
情景が思い浮かぶ文章で、読んでいてとても気分が良くなるし、その空間に身を置きたくなる本です。
詩の引用がとても多いので、詩の本も手に取ってみたくなります。
装丁も味が有ってとてもいいですね。 -
尾道の本屋 弐拾dBの店主が綴る日々。
挟まれる数々の詩の影響か、その分も詩的に感じる。
視点の置き方、見つめ方がとても素敵。
いつまでも読んでいたい文章。 -
たまたま実家に帰っていた時に、母にすすめられて読んだ。尾道で深夜営業の古本屋 弐捨db(ニジュウデシベル)を営む著者のエッセイ。
この本にノスタルジーを感じるのは、著者がわたしと同年代で同郷だからという理由だけではない。
故郷から離れたところで過ごした学生時代、一度レールを外れたら再び王道コースには戻れない人生、生まれ故郷に戻ってきたときに目にする鄙びた風景。
似た感情を抱いて生きているひとは、きっと世の中にたくさんいる。
感傷的すぎず、澄ましているわけでもない、本音の文章が心地よかった。
土日は日中もお店が空いているので、今度行ってみよう。 -
尾道の古本屋、弍拾dbの店主さんの随筆集。平日は23時からの営業だけど、週末は11時から開いてる。深夜営業だけに酔っ払いも来るけど、店主の日々の想いが綴られていて、久しぶりにゆっくり読める本だった。
こういう古本屋が近所にあればいいなあと思ったけど、尾道というロケーションあってこその佇まいなんだろうな。 -
尾道市、深夜に開店する「古本屋弐拾dB」。以前からこの店に興味津々であった。尾道の空気感、深夜に古本屋を訪れる人々の空気感、その全てに心奪われた。
様々な書店のエッセイを読み、それぞれの店の個性が素敵だなぁと思っているが、本書で何より惹かれたのは、度々引用される詩の美しさ。殆どが初めて触れる詩だが、その言葉のチョイスにいちいち痺れる。
コロナ禍で営業する厳しさをひしひしと感じる「二〇二一年の日記」は、何かと考えさせられることが多かった。色々としんどい日々ではあるが、本好きの人間としては、こういう書店の存在が、何より心の支えとなる。
「青臭い文章が多い気がしますが」とあとがきで述べられているが、むしろそれがいいと思う。静かに熱い、じわりじわりと沁みる一冊だ。尾道の日常を切り取った写真もとても素敵。 -
読書に夢中になるにつれて深夜の尾道に引き込まれる
-
文章に自意識が漏れ出ててキツかった
-
いつか古本屋をやってみたい。