- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784860114824
作品紹介・あらすじ
日本橋高島屋S.C.本館高島屋史料館TOKYO 4階展示室にて2023年3月4日から8月27日まで開催の「モールの想像力」展を図録として書籍化。開催概要、展示作品の一覧リストのほか、監修者・大山顕氏と佐藤大氏、イシグロキョウヘイ氏の語り下ろし鼎談、大山顕氏と東浩紀氏の語り下ろししモール論のほか、ショッピングモールを舞台にした漫画、ショッピングモールの写真などを収録。大山氏による展示のメインテキストは作品説明を補筆して全文を掲載し、モール展を記録するとともにショッピングモールの文化的意義を考察する。
感想・レビュー・書評
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あー残念!この本は今年の3月4日から8月27日まで高島屋の史料館で行われた『モールの創造力』展から生まれたもの…そんなに長くやっているんだったら、どっかで必ず覗けたのに!知らなかったばっかりに。でもあのスペース、ものすごく狭いイメージがあってどんな展示したんだろう?と思いつつページをめくれば、最後に展覧会の解説があり、それはそれでまた行かなかった後悔を刺激するのでありました。本書は週刊誌で山内マリコの書評で知ったのですが新しい視点を得られたような気がします。冒頭に山本文緒の「自転しながら公転する」が引用されていてその本を読んだ時のリアルな現代感を思い出しました。そういえば「自転しながら公転する」、いまテレビドラマになったいるらしい(ちょっと面倒くさいけど原作に心打たれたのでTVerで追いかけてみるか…)。とにかくショッピングモールをふるさととする世代の感覚が現代日本のカルチャーを作っていることがしみじみ感じます。谷頭和希「ブックオフから考える」にも繋がるようにも思えます。失われた20年のユートピア?ショッピングモールを考えることは文化の問題と言うより文明の問題に触れているような気分になりました。そういえば高島屋史料館のある高島屋の新館は2018年ショッピングセンターとして誕生しているし、もはやショッピングモール論は郊外論ではないのです。
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バックヤード(モールというユートピアの陰に隠れたもの)への想像力。ユートピアに浸かっていることに人は耐えきれないのでは無いか。
って話。めちゃくちゃ面白かった。
裏側を映すことに重きを置いたコンテンツって確かに最近多い。Netflixではドキュメンタリーが人気だし、あちこちオードリーみたいなお笑い芸人の裏側的な番組が流行っているし。表のような裏だし、裏を見せかけた表でもあって、それを隔てる境界線が揺らいでいるってことなのかな