アンドレ・バザン:映画を信じた男

著者 :
  • 春風社
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861104565

作品紹介・あらすじ

トリュフォーを監督として育て上げ、映画批評の金字塔『映画とは何か』を著したアンドレ・バザン。彼の美学は没後半世紀を超え、現代アジア映画、宮崎アニメにも通じるのか。名仏文学者による待望の映画論。

感想・レビュー・書評

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  • 『映画とは何か』をリタイアしていたので、わかりやすくバザンが生涯を通して貫いたリアリズム論と、主要な作品に対するスタンスを知ることができ、私にとっては非常にありがたい一冊となった。

    彼の掲げる「リアリズム」は取り上げる主題に対して向けられるものではなく、その映画の主題を機械の眼でいかに捉えるか、いかに「現実」をフレーム内に掬い取るかということに対して向けられている。台湾映画とジブリ映画にバザンの理論を接続させる試みが面白かった。
    バザンの姿勢への理解は深まったが、まだまだ自分の言葉で説明するのは難易度が高い。来年映画理論を履修するまでに、『映画とは何か』再チャレンジしたい〜

  • 期待していた内容と違った。てっきり、アンドレ・バザンの自伝本かと思っていた。

    バザンの理論を使って、エドワード・ヤンや宮崎駿について分析しているのは面白いが、この2人はバザンが1958年に亡くなった後に登場した監督だ。バザン本人に分析してもらいたかっだが・・・。

  • 【選書者コメント】野崎氏は今年、バザン『映画とは何か』の新訳を文庫で出されてもおります。本書とあわせて、是非お手元に。
    [請求記号]7700:1352

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著者プロフィール

1959年新潟県生まれ。フランス文学者、翻訳家、エッセイスト。放送大学教養学部教授、東京大学名誉教授。2001年に『ジャン・ルノワール――越境する映画』(青土社)でサントリー学芸賞、2006年に『赤ちゃん教育』(講談社文庫)で講談社エッセイ賞、2011年に『異邦の香り――ネルヴァル「東方紀行」論』(講談社文芸文庫)で読売文学賞、2019年に『水の匂いがするようだ――井伏鱒二のほうへ』(集英社)で角川財団学芸賞受賞、2021年に小西国際交流財団日仏翻訳文学賞特別賞受賞。プレヴォ、スタンダール、バルザック、サン=テグジュペリ、ヴィアン、ネミロフスキー、トゥーサン、ウエルベックなどフランス小説の翻訳多数。著書に『こどもたちは知っている――永遠の少年少女のための文学案内』(春秋社)、『フランス文学と愛』(講談社現代新書)、『翻訳教育』(河出書房新社)、『アンドレ・バザン――映画を信じた男』(春風社)、『夢の共有――文学と翻訳と映画のはざまで』(岩波書店)ほか。

「2022年 『無垢の歌  大江健三郎と子供たちの物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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