イヴの娘

  • 春風社
3.00
  • (0)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 10
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861106286

作品紹介・あらすじ

モダンスタイルで装飾された銀行家の室内、化粧芬々たる女性たちのあらゆる富を動員した貴族社会の大夜会、伯爵夫人にふりかかる野心家の恋……パリ上流社会に「挑戦」する作家の物語。80年ぶりの新訳。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 信仰に固められた母親に育てられた二人の娘は姉は伯爵家、妹は銀行家に嫁ぎます。
    伯爵と以前浮名を流した女性たちは伯爵夫人を妬み、堕落させようと新聞を主催する劇作家の男を紹介。伯爵夫人と劇作家の男は恋仲に。
    その劇作家の男は妹の夫の権力への欲を妨げる邪魔な存在になるため、銀行家は劇作家を嵌めて借金を抱え込ませることに。
    姉は妹に助けを求めるものの妹にも支払える金は無く、詐欺まがいの手口で二人は金を用立てて…と言う粗筋で上流階級の裏側のどす黒さと欲望、劇作家の上流階級への僻み交じりの屈折した思いとが話の底に流れていました。
    最終的には夫の伯爵の鮮やかな手腕でまとめられるのですが彼だけが大人に見えました。

    バルザックの他作品の登場人物も多数登場するので他作品をある程度読んでから読んだ方が楽しめたかも、と思います。
    話の筋は面白いのですが文章がやや読みにくく、それに馴染むのに少し時間がかかりました。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

フランス文学を代表する作家の一人。1799年生まれ。ロマン主義・写実主義の系譜に属する。現実の人間を観察することが創作の出発点だが、創造力を駆使して典型的人間像を描きあげる。歴史にも大きな関心を持ち、歴史的事実から着想を得ることも多かった。様々な作品に同じ人物を登場させる「人物再登場法」という手法を用い、膨大な作品群によって「人間(喜)劇」と名づける独自の文学世界を構築しようとした。代表作は『谷間の百合』。豪放な私生活も伝説的に語り継がれている。1850年没。

「2020年 『サンソン回想録』 で使われていた紹介文から引用しています。」

オノレ・ド・バルザックの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×