旅名人ブックス92 大連と中国・東北歴史散歩 (旅名人ブックス 92)
- 日経BPコンサルティング (2007年5月17日発売)
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感想 : 1件
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- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861302619
作品紹介・あらすじ
古代の高句麗、渤海の時代から日本との関わりが深かった中国・東北は、色々な意味で近代日本とも深い関わりを持った地域である。かつて「満州」と呼ばれた時代に暮らした人々だけではなく、戦後生まれの日本人にも、何か懐かしさを感じるものが中国・東北には今も残っている。本書は大連を起点に瀋陽、長春、ハルビンなどの幹線だけではなく、北朝鮮国境地帯も含めたきめ細かな現地取材でまとめた異色のガイドブックである。単なる紀行で終わらせず中国・東北の歴史の各局面を豊富な情報を元にわかりやすく解説している。
感想・レビュー・書評
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2014年3月20日読了。大連から始まり旅順・瀋陽・長春やハルビンなどのロシア・満州の香りが残る名所旧跡を訪ね、建築などに残る当時の繁栄や複雑な歴史的経緯などを追う本。私がかつて訪れた場所の美しい写真が多く収められており楽しく読むことができた。ただ古来より金など北方の異民族に首都まで攻め込まれるなど悩まされ、ロシアに鉄道駅周辺の利権を強引に握られ、それを日露戦争に勝利した日本に奪われ「満州」を建国され、など東北地方の歴史は中国にとっては屈辱の歴史でもあり、「日本はよいこともした」などともちろん簡単に言えるものではないものだ。そんな日本軍国主義の産物である多くの建築を外観はそのまま現代でもホテルや銀行の支社として使っているのは、中国人のおおらかさというか、「使えるものは何でも使う」という合理的思考のなせるわざ、なのか。
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