インヴィジブルリスク 3 (ダリア文庫)

著者 :
  • フロンティアワークス
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本棚登録 : 190
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861344244

感想・レビュー・書評

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  • 『INVISIBLE RISK1』
    『INVISIBLE RISK2』
    ⇒『INVISIBLE RISK3』

  • INVISIBLE RISKシリーズ3作目、完結

  • 回送先:目黒区立緑が丘図書館

    再販されたインヴィジブルリスクの第3巻。この巻のみ新たに発売されている(厳密には第2巻も新規挿入作品がある)。

    崎谷いわく「初版を出してから一度も書いたことがなかった」というこのシリーズ。比較的地味ながらも、その時代のエッジを切り取っていたことは間違いないだろうと思える。その結果、10年後にさらにもう10年先のことも書き、さらに二人が抱える「子どもっぽさ」の問題がじわりじわりと浮かび上がるようになっていることに注目したい。

    その意味において、この作品はインヴィジブルリスクというバンドの成長ストーリーでもあり(久しぶりに復習なしで読んだので最初主人公はどっちだったかと迷った)、さらには時間を経た崎谷のトーンを物語るいい作品になっている。崎谷はいう、「文庫化のはんしをもらったとき一度はヒストリー風に書き直そうかと考えたがやめた」と。その選択は間違ってはなかったのだ。そして、次なるステップを歩みだした点においては転換点となった作品の文庫化の締めくくりにふさわしい内容であるといえよう。

    惜しむらくは、汐野の家出(最初の家出は描いている)がこのシリーズの重要な側面を醸し出している(特に最終話)はずなのに、あっさりとその結末だけのみを描き、その家出によってなにを得、なにを失ったのかということを表現してもよかったのではないかと思えなくはないことなのだが。この点については今後のフィードバックを期待したい。

    長らく読んできた人・図書館での貸し借りで読みあさっている人には待望ともいうべきシリーズ最終巻。その味わいはいかに。

  • 同人誌の短編が3編と書き下ろしが1編。いろいろ起きてますがどれもラブラブで揺らがない二人の関係に安心しました。そして書き下ろし。20年後の現在というシチュがいいですね。山あり谷ありの20年だったけど、繊細な汐野と不器用な杉本、しかも特殊な世界に生きる二人なので、順風満帆な方がリアリティがないですよね(笑)個人的にアラフォー世代のBLはツボなので楽しめました。今の崎谷さんらしくたっぷり甘々ですし、幸せな満足感をいただきました。

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著者プロフィール

小説家。3月16日生まれ、九州出身。
1998年、『楽園の雫』でデビュー。
ブルーサウンドシリーズ」や「白鷺シリーズ」「グリーン・レヴェリーシリーズ」など、多くのシリーズ作品を生み出したほか、漫画原案なども手掛ける。代表作として『トオチカ』など。

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