世界が終わる夜に奏でられる音楽

著者 :
  • ジャイブ
3.72
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本棚登録 : 70
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861764608

感想・レビュー・書評

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  • あまり期待してなかったが…良かった

    莉絵さんの性格がとっても気持ちいい。でもどこか弱いところがあってそれを耕太がちゃんと寄り添ってくれる関係になってくる

    バイト先の人達もいい人だし 耕太のバイト先の人達も悪い人達じゃなくて良かった

    耕太のように 人の扱いを受けてないような子供達が1人でも減ることを望む

  • 「謎」と「ギャップ」が武器の男子に翻弄されてしまう気持ちは良く分かかります。分かりますが

    13歳の男子???

    たしか女性は30前後だったような。

    でも

    レストランでの紳士な振る舞い
    機関車トーマスを大事にする幼児性
    想像できない機敏さで泥棒を退治
    ※13歳男子

    いろいろ見せ付けられたら惚れてしまうかもしれません。

    でも他に、実は下世話な理由があるのです。

    何色にも染まっていない真っ白な男の子を自分色に一から染めてみたい、自分好みの男に育てたい願望。

    母性本能といったら聞こえはいいですが、
    へたすると、いやへたしなくても、これ正太郎コンプレックスというものではないですかね。(正太郎コンプレックス=ショタコン)

    世間には「女性は理性で行動する」という変な信頼がありますから、かろうじて「恋愛を超えた二人の絆」の美しさでまとまっているかもしれません。

    でもわたしには正太郎コンプレックス(ショタコン)としか思えませんでした。

    面白かったけど。

  • 強気なリエが出会ったのは、不幸な生い立ちのボロボロの少年・コウタ。ふとしたきっかけからコウタと一緒に暮らすことになったリエは、いろんなことを彼に教えて成長を見守っていくうちに、自分もまた様々なことに気づき、教えられて、世界の見方が変わっていく。なんだか漫画みたいな設定で、先が気になってどんどんと読み進めました。不幸な結末だったらイヤだなーと思ったけど、希望のもてる終わり方で良かったです。

  • 本の感想は…普通。
    主人公の女の子は結構好きかな。芯が通ってて。

  • 楡井作品で現在 暫定トップです。

    あんなに傷つけられても、自分自身をどれだけ諦めても、人を想いやる心・愛する心を忘れていない耕太は実はすごく強いんだと思う。

    自分で自分を強いと思っている莉絵は、そんな耕太と触れあっていくうちに自分の弱さに気づいていく。

    そして2人で2人とも上に向かって・前に向かって、必死に・体当たりで成長しているのがひしひしと伝わってきて。
    心臓がキリキリしました。

  • 惹かれあっていく二人にドキドキしました。

  • 図書館にて
    8/12読了

  • 再読。
    はっきりと物事を伝えられるリエと
    不安定なコウタ。
    コウタがかっこいい「いい男」に成長していく様と
    少しずつ惹かれあっていく2人の関係がもどかしくもキレイだった。

  • 大学一年生の倉田莉絵は、ひょんな事から同じマンションの文子と知り合いになる。
    文子の家に遊びに入ってると、ある日、やせ細った首から機関車トーマスをぶら下げている少年と出会う。
    14歳の少年・谷耕太は、幼い頃に母親を亡くし、父親は蒸発し、親戚らには邪魔者のように、人間として扱ってもらってない生活を送っていた。

    文子とその夫が仙台に引っ越す事になり、耕太の拠り所が無くなるのを恐れたのか、
    文子は、莉絵に自分たちの部屋に移り、耕太と一緒に住んでくれないかと頼む。

    耕太は周りの大人たちに邪険に扱われ、ご飯もろくに食べさせてもらえず、酷い生活を送っていたため、
    初めての大人と喋るのは大の苦手だし、いつも怯えていた。
    しかし、莉絵の優しさに助けられ、次第に自身をつけていく。



    この小説を読んでいる途中、辻村さんの「凍りのくじら」を思い出した。
    まだ未成年の少女が、やせ細った、家族関係に少々問題ありの少年に魅かれていく。
    しかも、その少年は只者ではなく、何かしら芸術的技術を持っている。
    「凍り〜」では小学生の男の子で、ピアノがプロ級に上手かった。
    今回は、14歳の少年で、絵を描くのが上手く、漫画家にバイトに入り、しかも有名な漫画家に引き抜かれる事になる。

    「凍り〜」と違うのは、耕太がなかなか自分に自身が持てないこと。
    あれだけ酷い仕打ちを受けながら生きてきたのだから、しょうがないけれども、
    あれは莉絵でなければ自身をつけていく事は出来なかっただろうなー。
    莉絵の耕太への献身的な態度がとっても感動したし、
    耕太もだんだんと頼りない男の子から一人前の男の人になっていってたし、
    何より、泥棒が入った時、耕太が莉絵を一生懸命守ってたのは、本当に感動したー!
    そして、店長と黒ちゃん、ホント素敵な人たち!
    耕太が大事にしてたローズとラベンダー(ウサギ)を埋めてた時にやってきた男の人が多分店長なんじゃないかなって思う。

    最後、耕太は有名な漫画家に引き抜かれ、大阪に行ってしまうけど、
    絶対に二人は将来良い関係になると思う。
    耕太は最後の夜(かな?)に莉絵のベッドで一緒に寝てる時に、莉絵は他の人に感じるのとは違う「好き」なんだと告白してたし、
    莉絵も耕太のことが気になってしょうがない感じだったし。

    ホント、「凍り〜」の時と同じような感動を得ました。
    こっちの方が恋愛関係に繋がりそうな感じだったけどね。
    何より、耕太は世間をほとんど知らずに生きてきたから、
    普通の14歳の男の子だったら絶対に恥ずかしくてできないような事を自然にやってのけるもんだから、
    キュンキュンしてしまった。


    前回読んだ「はじまりの空」は、高校二年生の女の子が34歳の童顔男に心魅かれる話で、
    今回は大学一年生の女の子が14歳の頼りない男の子を守ってあげなきゃと思いながら最終的には守られる話。


    楡井さんの書く男性は、一見頼りなさそうで、心には傷を負っているけど、主人公に対してとっても優しくて、頼りになる、
    ホントにキュンキュンさせてくれるんです。
    辻村さんはキュンキュン+ミステリーが入るけど、
    楡井さんは恋愛キュンキュンなので、ひたすらキュンキュンしたい時にはお勧めな作家さんですね。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    気が強く恋人と長続きしない大学生・倉田莉絵の前に現れたのは、背が高く綺麗な目をした無口な男の子、谷耕太。中学2年生だった。話題の恋愛小説『はじまりの空』の著者が贈る、新しい「愛」の物語。

  • いろいろな事情から、14才の男の子と同居することになった大学生、りえ。
    彼女の視点から描かれる耕太がすごく綺麗だった。いい男になれよ。
    特別な何かが起こるわけではないけれど、しみじみと、いいお話でした。りえのばっさりした性格が好きです。

  • 10/15 主人公の潔い前向きな性格が気持ちよく、耕太の純粋さが突き刺さる。

  • 読書完了日2008年07月06日。泣けてきた。色々と考えさせられる。人が二人いれば互いの存在に何か得るものはあるんだなあと実感。世界は終わっていない、これから二人それぞれの夜が明け日が昇る。世界が終わるというより闇が明けるという感じ。追記:2010年10月 文庫購入

  • 私は、好きです。

  • 静岡の老舗洋菓子店の娘、莉絵は、恋人が恐れをなして長続きしないほど向こうっ気が強い。
    大学生になったばかりの彼女は、ふとした巡り会わせから、母を亡くし父に失踪され、学校にも通わせてもらえず半ば遺棄されてきた少年耕太を預かることになる。
    対人関係がうまく築けずに傷ついた狼のような有様の少年は、次第に心を開き始める。
    軽く現代版逆源氏物語か?という内容は綺麗だけど現実味に乏しくて、おとぎ話みたいだ。
    耕太に対する修辞や比喩がすごく多くて、著者はこの物語をきらきらした繊細で美しいものにしたかったんだと思った。

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