生物模倣――自然界に学ぶイノベーションの現場から

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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861826917

感想・レビュー・書評

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  • >「これが生物学と工学のこの世界での出会いってことだと思いますよ」(p178)

    >この能力を理解すれば、空調装置のいらない建物を生み出す鍵が得られるかもしれない。(p194)

    >本書では、生物学から学ぼうと集まり、私達の技術開発能力の限界を越えようとしている様々な分野の科学者と出会う。

    博物館で、蜂の巣の構造とかハコフグの骨格とかの隣に置いてあった本が面白そうだったので、図書館で借りました。

    ナマコやイカの体組織が硬くなったり柔らかくなったり出来ることを応用して人間のインプラントを作ろうとしたり、
    コウイカの迷彩技を解明したり、
    蟻塚の構造からエアコン不要な建物を作ろうとしたり、
    植物の光合成をまねしてクリーンなエネルギーを作ろうとしたり、
    そういう人々を紹介する本です。

    ザトウクジラのヒレがデコボコしているのが実は流体力学的に良い効果があるとかそういう話好きです。
    いろいろ新しい技術が出来そうなのを聞いてるとわくわくします。

    基礎研究のお話が多く、しかも最新の研究の紹介ですから実用化が間近、みたいなことはあんまりありません。
    この本はわくわくと同時に、「その実現がいかに難しいかということです(p353)」と教えてくれます。
    なかなか思うように解明・応用できないことばっかりです。それはつまり生物進化が最適化ではない、ということを表してもいます。決して最適でも完全でもなく「今のところそれで間に合っている(p338)」の集まりが生物進化なのだと。

    昨今日本の研究現場で予算を削られ続けている基礎研究の裾野の広さの大切さを感じることが出来た一冊でした。
    読みづらかった。退屈でもあった。でも読んでよかった。

  • 生物や生態系から着想を得て、現実の問題を解く。エマージェンスやエージェントベース、集合知や外部器官など、環境からの入力を単純な通信で伝えながら互いに作用し、複雑系へ適応していくという捉え方は、なにかヒントになった気がした。集団としての生物をもっと見てみよう。

  • シロアリ
     細い管と太い管をセットにして、循環を作ると、温まりやすく冷めやすい細い管が原動力となって、太い管の気体を循環させる。
     局所的には、相対する目的をもつ者がぶつかり、解を出すことで、全体としては合理的な形となる。
     アリ塚は煙突効果を利用していない。

     途中で読むのをやめた。内容は面白いのだろうが、前置きが長すぎで、本題を見失う。記者が本を書くとこうなってしまうのだろうか。

  • ☆ふむ

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00260632

  • ●バイオミミクリー(生物模倣技術)とは、生物が進化のなかで獲得した優れた機能や構造を模倣して、新たな技術開発に生かす研究領域。
    ●コウイカやナマコの皮膚、葉の光合成等、生物模倣技術研究の最前線を取材してまとめた一冊。

  • ジュンク堂で見て

  • 生物学者が解析した動植物の持つ様々な機能の仕組みを工学的に応用するのに絡んで来るのが材料科学。きょうびの素材に要求されるのは、多様性に留まらない。動的に形状や性質を変化させるなんて、最早ソレって、つまりはイキモノではないですか〜?

    従来の迷彩服が、アフガニスタンでは悪目立ちして、迷彩の要を成さなかったとか、笑えない…

  • 請求記号 464/Kh

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