マーチン・ヒューイット【完全版】

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  • Amazon.co.jp ・本 (616ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861828553

作品紹介・あらすじ

バロネス・オルツィの「隅の老人」、ジャック・フットレルの「思考機械」と並ぶ“シャーロック・ホームズのライバル”「マーチン・ヒューイット」。原書4冊に収録されたシリーズ全25作品を1冊に集成! 本邦初訳作品も多数! 初出誌の挿絵165点を完全収録! 初出誌と単行本の異同もすべて記録!

 マーチン・ヒューイットは、ホームズの「ライヴァル」というよりも、ホームズ・シリーズが「最後の事件」をもって「ストランド・マガジン」の連載を終了したあと、その穴を埋めるべく連載が始まったものなので、「シャーロック・ホームズのピンチヒッター」と呼んだほうがいいのかもしれない。挿絵も、ホームズと同じくシドニー・パジェットが担当し、描かれたマーチン・ヒューイットの姿形がホームズの兄マイクロフト・ホームズにそっくりで、しかも氏名の頭文字がどちらも「M・H」だったので、二人は同一人物なのではないかという奇説まで飛び出した。
 マーチン・ヒューイット・シリーズは、全四冊の単行本からなっている。
 幸い、すべての作品がこれら四冊の単行本に収録されているので、多くが単行本未収録だった「思考機械」とは違って、楽に作品を蒐集することができた。また「隅の老人」のような大幅な書き換えもなく、三つの中では訳出する上で一番苦労が少なかったかもしれない。だが、最初の二冊の収録作には既訳が多くあるものの、あとの二冊はほとんど手つかずで、特に『赤い三角形』は本書がすべて本邦初訳である。(平山雄一「訳者解説」より)

著者プロフィール

(Arthur George Morrison)1863年、ロンドンのポプラー生まれの編集者、ジャーナリスト、作家。「新リアリズム」の旗手と目され、ロンドンのスラム街の生活を硬派の筆で記録した作品を評価された。「シャーロック・ホームズ」シリーズが執筆されなかった1894年から1903年のあいだに、「ストランド・マガジン」、「ウインザー・マガジン」、「ロンドン・マガジン」の各誌に「マーチン・ヒューイット」シリーズを連載。中国や日本の絵画コレクターとしても知られ、コレクションを大英博物館に寄贈した。マーチン・ヒューイット・シリーズには、『マーチン・ヒューイット【完全版】』(平山雄一訳)の邦訳がある。その他の作品に、短篇集THE DORRINGTON DEED-BOX(1897、一部邦訳あり)、THE GREEN EYE OF GOONA(1904、邦訳は『緑のダイヤ』延原謙訳、博文館)など。1945年逝去。

「2022年 『不思議の探偵/稀代の探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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