HTML解体新書-仕様から紐解く本格入門

  • ボーンデジタル
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本棚登録 : 153
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862465276

作品紹介・あらすじ

Web制作の初心者に向けた「HTML5+CSS3でサイトを作ろう」といった内容の書籍は多数出版されています。しかし、それらを卒業し、2冊目となるような、より深く「HTML」を学習できる書籍はあまりありません。
本書は、最低限のHTMLに関する知識やスキルを持ち、簡単なHTMLファイルを作成できることを前提に、HTMLを再入門、あるいはHTMLの初・中級者からさらなるステップアップをしたい、という読者を対象にしています。

HTMLをより深く学習する、言い換えると深く理解するためには、HTMLのシンタックス(構文)とセマンティックス(意味論)を理解することが不可欠です。シンタックスは機械的にチェックできますが、セマンティックスについては現在の技術では人によるチェックをせざるを得ないのが現状でしょう。
また、HTMLの究極の学習コンテンツはウェブ上で策定・公開されているHTML仕様といえますが、現在のHTML仕様は多数の前提知識が必要であり、中・上級者向けともいえます。

本書を読み進めることで、静的なウェブページから動的なウェブアプリケーションまで、筋の通ったHTMLを設計・記述できるようになることを目指します。本書では触れていませんが、これにより現代のウェブページに不可欠なCSSやJavaScriptの設計・作成についても理解が深まることでしょう。
また、HTML仕様を読むための前提知識についても解説しています。さらに、HTMLと関連のあるアクセシビリティやセキュリティの知識についても、著者陣がスペシャリストの立場として、必要に応じて言及しています。

感想・レビュー・書評

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  • HTMLの仕様について、基本からアクセシビリティの話まで、まとめられた本。
    1ページの文字量も多いのに、ページ数も多いので読み終わるのにかなり時間がかかった。
    HTMLについては、かれこれ20年ぐらい、仕事としては10年以上使ってきてるけど、まだまだ分かってないことも多いなと思った。
    ただ、肝心の仕様策定の段階でいろいろややこしい。今はW3CのHTMLは廃止となってWHATWGのHTMLが唯一のHTML仕様とのこと。てっきり、それでW3C自体が無くなったのかと思ったら、そういうわけではないよう?
    HTMLの仕様は廃止したけど、他のWeb関連の仕様はW3Cが策定しているものもあるということなんだろうか?

    20年前は、それこそHTMLタグだけでスタイルの定義をしていたけど、その時もstyle要素ってあったのかと知った。1997年12月にはstyle要素が定義されていたらしい。自分がCSSを使うようになったのっていつだったかなぁ。
    後、2001年に勧告となったXHTML1.1の時点でrubyが追加されたということも初めて知った。IEで使えるのは知ってたけど、てっきりHTML5で初めて仕様として定義されたものかと。調べたらHTML5から追加と書いてあるサイトもあるけど、XHTMLには定義されてたのか。ただし、ルビ関連要素はややこしいそうで、2021年時点で仕様は整理されてないらしい。仕様が整理されてないってどういうことなんだろう…。
    ウェブアクセシビリティについては、全然分かってないので勉強になった。正直、まだまだ分かってないことばかりだけど、ちょっとずつ意識して使えるようになりたい。
    HTMLの仕様には、コンテンツ制作者とブラウザベンー用の両方の情報が含まれているらしく、一部矛盾があるような表記があるらしい。具体的には、コンテンツ制作者には古い記述は使わないように書かれてあるのに対し、ブラウザベンダーには古い記述に対応するようにと言うように書かれてあるらしい。こういう違いは面白いなと思った。
    ちなみに、ブール型属性値の代表例として、hidden属性が記載されてるけど、これは3月に列挙型に変更になったとこないだ知った<https://blog.w0s.jp/664>。本当、仕様がころころ変わってしまう世界なのだろうなと思う。
    なお、メールのURLの表記の括弧には「()」で囲むのではなく、「<>」で囲むほうがいいとのこと。なぜなら、「()」はURLで使えるのに対し、「<>」はURLで使えないからURLとして誤認識されないとのこと。自分は「()」を使うことが多かったけど、今後は「<>」を使うようにしようと思う。
    そういや、現在のHTMLは仕様として文字コードはUTF-8でないとダメらしい。今時HTMLを書くときはUTF-8にするけど、仕様で決められてるとは知らなかった(ただしこれも、ブラウザ側は他の文字コードでも対応するようにしているらしい)。
    i要素はアイコンフォントの表示に利用されるけど、そもそもイタリック体で表されるようなテキストを表す要素なので、その利用方法は不適切らしい。spanを使った方がまだいいとのこと(アイコンフォント自体がウェブアクセシビリティ上に問題があるとのことだけど)。
    ping属性は使い道がよく分からなかった。ここはもうちょっと調べてみようと思う。
    代替スタイルシートも初めて知った。ダークモードとかこれで実装できるのだろうか。まあ、使えるブラウザがあまりなかったり、使えるものでも使いづらかったりするそうだけど。
    後は、dialog要素というのが最近実装されたというのを初めて知った。これで、モーダルダイアログの実装がやりやすくなるらしい。どういうふうに使うのか、もう少し調べてみようと思う。

  • とりあえずで書いていたHTMLをもう一度考えるきっかけになった。文書の構造として適切なタグの使い方やアクセシビリティに配慮したタグの使い方など有益な知見を得られた。

  • 参照しているHTMLの仕様等はやや古いようだが、その仕様がよくまとまっている。
    思えば、「HTMLの仕様」をちゃんと読んだり理解しようとしたことがあまりなかったため、結構貴重な解説書籍だと思う。
    リファレンスとしても参考にできそう。

  • 格調が高くていい本だと思いますが、私は脱落しました

  • 請求記号 547.48/O 69

  • 2022-04-19 購入

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著者プロフィール

弁護士ドットコム株式会社 エキスパートエンジニア
ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)翻訳作業部会主査
HTML仕様の翻訳や解説といった個人活動をしながら、2001年よりビジネス・アーキテクツで大規模企業サイトの制作や管理に従事。Web技術の分野で幅広い専門性を持ち、セキュリティ分野においては「第二回IPA賞(情報セキュリティ部門)」を受賞。アクセシビリティ分野では、ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)の委員として活動している。2017年12月より、アクセシビリティエンジニアとして弁護士ドットコムに所属。著書(共著)に「デザイニングWebアクセシビリティ」など。

「2022年 『HTML解体新書-仕様から紐解く本格入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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