「タバコは百害あって一利なし」のウソ (新書y 177)

著者 :
  • 洋泉社
3.15
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本棚登録 : 37
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862481658

感想・レビュー・書評

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  • 軽い内容かと思いきや、なかなか面白かった...。○田○樹の引用部は飛ばし読み...。

  • 今日のタバコ•バッシングについて、種種のアプローチから検証している本。
    統計の見方、近代医学の考え方、マスコミの喧伝の仕方などなど、面白いなと思う内容が多い。
    断言するような表現が殆どない点に好感がもてる。

  • <以下、抜粋>
    タバコ依存性(ママ)のメカニズムはこうだ。喫煙を続けると脳内にニコチン受容体の増加が起こる。
    吸うタバコの量が増えるとそれに比例してニコチン受容体数がつぎつぎと増加し、脳内に構造的な変化が起こる。
    ニコチンという薬物への依存度が高まった人で、ニコチンの血中濃度が低下すると、自分の意思に関係なく条件反射的にタバコに火をつけたりする。
    (略)
    喫煙により、ニコチンが体に供給され続けると、ニコチンの「神経伝達物質」が、その人本来の「神経伝達物質」に入れ替わって、ニコチンで中枢神経機能を代用するようになる。
    それゆえ、タバコをすうことにより、神経活動が活発になったり、癒されたりするのだ。反面、血液中のニコチン濃度が低下すると脳活動レベルの低下を招き、いらいらしたり、不安感を引き起こす。
    こうしたドパミンの放出や脳内ドパミン系活性化のメカニズムは、モルヒネ、ヘロイン、コカイン、アンフェタミンなど、日本で「麻薬及び向神経薬取締法」、および「覚せい剤取締法」の対象として指定されている薬物と同じであることを知る人は少ない。
    自分の大切な神経中枢をタバコにのっとられているのに、それを「タバコの効用」だと錯誤認識している。

  • 現代のタバコは害の部分があからさまに強調されてて、研究結果に恣意的なものが多いっていう主張はもっともであるが、あからさまな擁護が多く、筆者が元JT社員であることを隠しきれていない。第3者視点に立てないのならばいっそのことタバコの利を主観的に強弁してもらった方がまだ面白かったろうに…。結局自分が吸いたいから守りたいっていうのが見え隠れしていてなんともカッコがつかない一冊になってしまっている。今吸ってる人達はともかく、これからの世代にどうしていくべきなのかを語って欲しい。

  • [ 内容 ]
    タバコは予防できる最大の死の要因!
    タバコの侵略的性格が受動喫煙の害を生み出す!
    タバコは依存性があるから喫煙者は病人!
    それどころか喫煙者は無用な社会的コストをかけている!
    ―なぜここまでタバコはバッシングされる存在になったのか?
    拡大し続けるタバコ有害論の根拠をいま一度問うため、疫学・近代医学観・歴史・産業などさまざまな角度から喫煙と健康の問題を照射。
    そのうえで、なかったことにされている喫煙の効用を改めて検証する。
    「なぜ人はそれでもタバコを吸うのか」の答えがここにある。

    [ 目次 ]
    第1部 なぜ「百害あって一利なし」といわれるようになったか(こうしてタバコ・バッシングは拡大した たばこ好きの国民が世界一長寿 「近代(西洋)医学」というパラダイム すべてはアメリカから)
    第2部 「害」あるものには「益」がある(人はなぜたばこを吸うか 日用品化したシガレットの功罪)

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    [ 参考となる書評 ]

  • 完全に「題名負け」の一冊。この本の論点は単に「一利もない(=禁煙ファシズム)」というのは言いすぎでしょう、という程度のもので、決して愛煙家に胸を張って喫煙させるほどの理論的根拠を与えてくれるものではない。喫煙にもこれまでの常識を覆すほどの効用があった!というような「ウソ」の暴き方ではなく、感覚的・情緒的な効用があるという程度の、喫煙者なら誰もが言いそうな効用を精神科医や解剖学者、哲学者の著作からの引用をパッチワークして論文らしくしたもの。海外の禁煙運動の素描を通して、禁煙運動の極端に走る傾向を再考できるかもしれないが、近代西洋医学やアメリカを批判する展開も“今さら”というか”ありきたり”というか、批判の矛先もやや散漫な印象。断言を避ける表現も何ヵ所か見られ、説得力に乏しいが、キセル・パイプに比べタバコが吸引や携行の点で簡便で大衆化したことからTPOを失いやすく喫煙者のマナーが問われやすいという高田公理氏の指摘の紹介は参考になった。「あとがき」から読んでみて、読み続けるかどうか判断されたほうがいい。大学生の卒論として読むなら楽しめるのでは。

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