これは、いい本でした。
長い牢獄生活の後、国を変革するリーダーとして活躍した
ネルソン・マンデラの行動哲学について書き綴られたもの。
深い人生観が、マンデラの言葉から伝わってきます。
「誠実」であるが故に「生実」となるのですね。
以下、心に響いた箇所です。
・変化する環境と異なる状況に置かれた時、自ら意思決定し、
選択したその行動にこそ勇気が宿るというのが彼の持論だ。
・勇気とは、恐れを知らないということではない。抱いた恐れ
を克服していく意志を持つ。それが勇気なのだ。
・マンデラは人生のそれぞれのステージにおいて、自分が演じる
べき役柄を設定し、役になりきった。そして、最終的には
本当にその役通りの人間になっていった。このようにして、
マンデラは自身がなりたいと思っていた人物に本当になって
いったのだ。
・相手を誠実で信用できる人物であると考え、その前提で
自分も相手に対して誠実に行動するべきだと考えている。
なぜなら、人の誠実さというのは、誠実な人間にこそ
引き出せるものだからだ。
・どんなものでもいい。大切なことは、私達にも外の世界から
少し距離をおいて、自分に喜びと満足を与えてくれる場所が
必要だということだ。
・「すべての物事には理由がある」という人に対して、マンデラ
なら自分たちこそがその理由であり、自分自身が物事を動かす
同期であると答えるだろう。「自分の行く末を決めるのは運命
ではない。自分自身が決めるのだ」と。
この本を読まれた方には、映画「インビクタス」もオススメです。