子どもが幸せになる学校: 横浜サイエンスフロンティア高校の挑戦

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  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863100770

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  • 横浜サイエンスフロンティア高校の開校までと1期生が2年生の秋になるまでの物語がある。

    地元横浜の新設高校と言う事で名前は知っていたし、漏れ聞こえてくる情報から独自のカリキュラムが魅力的だと感じていたが、これを読んでもっと興味を持った。
    夢や希望を語る中で実績も上げると言う欲張りな夢を追って開校の準備を進めた関係者の情熱を知り、子供の親として、是非ここに書かれているような体験をして欲しいと思った。
    また、この本の出版後1期生で東大に合格した人がいる。実績も残す事が出来た。本当に有言実行の良い学校だと思う反面、自発的に動けない生徒には容赦なく放任する面があるように感じた。

    個々の先生もかなり情熱をもっていると感じるし、普段話すことも出来ない日本や世界でも著名な実績を持つ方をスーパーアドバイザーや科学技術顧問などとして招いている事。
    そして、サイエンスリテラシーを身につける事や英語で研究発表をする事等おとなになっても非常に重要となる事に重点を置いた教育方針や半強制的にそうさせる制度など、非常に魅力的にで今後の子供たちの成長に必ず役立つことになると思った。

    気に入った言葉
    「天才は1を聞けば、10を知る事が出来ます。でも何もない状態から9が生まれるわけではない。
    どういう事かと言うと、今まで蓄積されていた9の暗黙知が1を聞いたことで、その周りに集まってくる。自分の知識としてまとまってくる。
    だから若い時には出来るだけたくさんの暗黙知を頭の中に入れておくことが大事。そのうち君たちも訓練をしてコツをつかむと1を聞いた時に9のことが分かるようになる。」

    理系思考の根幹
    ・対象をよく観察し
    ・正確で十分な情報を取出し
    ・データ間の因果をつなぐ理論を見つけ
    ・最適な解決・回答を出す
    ・高度に技術化された社会をスムーズに運転する
    ・将来を見通して予想、予言し、未来を開拓する

    知識と知恵をまわすための具体的な方法
    ・よく見る、観察する
    ・作る、まとめる
    ・理解する、納得する

    「勉強なんて深刻に受け止めたらだめなんだよ。楽しい!面白い!そんな風にスポーツ感覚で出来たら一番子供たちの頭にスーッと入っていくんだ。これから数学だ、英語やらなくっちゃと身構えるから辛くなる。」

  • 横浜サイエンスフロンティア高校の話。

    子どもにとって難しい話ではないか。などと斟酌する必要はない。どこかの引き出しに入っていくもの。

    知識を結びつけて知恵にする。

    企業や大学などのサポートを受けており素晴らしいと感じた。
    また、多様性のある生徒が集まり、総合的に見て非常に魅力的な学校だと感じる。

    本書は設立当初の話だが、およそ10年経過した今どうなっているか気になる。

  • 横浜にある高校「横浜サイエンスフロンティア高校」の設立までのドキュメンタリー本。
    教師の熱い思いが細やかにちりばめられたその学校は、今も着実に一つの大きなうねりとなって輝かしい将来に向かって邁進していることであろう。
    私も、この学校の生徒が気づいているように、もう少しだけ早くこの広い世界とその可能性の広さに気づいていたら、、とつい思ってしまう一冊。
    子どもたちのために今の私は何ができるのだろう。。

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著者プロフィール

ノンフィクション作家。『世界を救うパンの缶詰』(ほるぷ出版)で第65回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。『山をつくる:東京チェンソーズの挑戦』(小峰書店)『山里にダムがくる』(山と渓谷社)他多数。

「2022年 『世田谷・大平農園 けやきが見守る四〇〇年の暮らし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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