紫式部の娘。賢子はとまらない!

著者 :
  • 静山社
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本棚登録 : 51
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863893917

作品紹介・あらすじ

友情と恋!いじめにけんか!謎と陰謀うずまく御所!
青春は、走り出したらとまらない!

皇太后彰子に仕える新米女房、藤原賢子。
日本文学の最高傑作と名高い『源氏物語』の作者の娘として何かと注目を集めるが、母親に似ない陽気で勝気な性格で、「人と比べられたら、勝てばいい」と気にしない。
良くも悪くもまっすぐで、今日も、新入り女房がお姉さまたちにいびられるのを、黙っていられず助けたところから、物語ははじまります。

母・紫式部から引き継いだ賢子の宮仕えも2年目となり、もうすっかり慣れたもの(?)。そんなある日、御所に新しい女房(貴人の身の回りのお世話をする人)がやってきた。藤袴と呼ばれるその少女、年齢は賢子と同じ15歳。対抗する気も失せるほどの美少女で、教養も◎!「藤袴こそ私の友にふさわしい」と賢子は舞い上がるが、母は娘に「その子とは仲良くなろうと思わないほうが良い」と言う。一体なぜ!?そんな折、憧れの頼宗さまも藤袴にひとめぼれ!?恐れていたことが現実になってさぁたいへん!賢子、どうする!?

感想・レビュー・書評

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  • 2作目も前作にも増して愉しませていただきました!
    女のコどおしの友情ありロマンスあり、バトルありそして母娘の絆ありと、まさしくお年頃の女のコがものがたりに求めようとしている要素がふんだんに盛り込まれているとおもいます。
    大人のかたにはもの足りない、よくある少女マンガのストーリーのように感じられるかもしれませんが、かえってそれがこちらの作品の良さ魅力になっているのではないでしょうか?
    本作のラストまえの、賢子と3人の登場人物たちとの交流のエピソードにはおもわずジ〜ンとさせられる読者のかたも多いことでしょう。
    もし私が教職(中学校)にすすんでいたとしたら、まちがいなく学級文庫か図書室においていたとおもいます。
    ↑中学の国語ないし歴史の推薦図書になっていても不思議でなないかと。
    それと、前作でも書きましたが、ご機会ありましたら是非ともコミカライズのほうもご検討を(^^)
    全国の中学校の図書室によりいっそう普及が進むこととおもいます!
    もし娘がいたら年頃に読ませてあげたかったですねえ。

  • 敦康親王に双子の妹・藤袴!さすが少女小説…なんて言いながら読んでるし。さすがに道長vs彰子は、どこで読んでもハラハラする。敦康親王の仲良しって、頼宗じゃなくて頼通じゃなかったっけか?ま、いいか。
    結果的に、七夕の夜を中納言・隆家邸で大弐三位と藤原兼隆が過ごすと言う、座りの悪い結びになってましたが。
    やっぱり兼隆にしておけば?と他人事に思うのは正に老婆心ってヤツか。
    でもやっぱり、幾つになっても女の友情っていいもんだよなあ。と思いながら、これから女子会ランチへgo (笑)
    しかし清少納言と大弐三位がお喋り…ってありか?

  • ■ 1843.
    〈読破期間〉
    2018/7/17~2018/7/23

  • 藤袴の秘密や賢子をとりまく友だち関係が書かれてて楽しかった!!!なんだかんだで味方になってくれる小式部たちが頼もしくて良かった!相変わらず破天荒な賢子が見ていて気持ちが良くてすきです。紫式部が詠んだ詩がしみるお話でした。

  • 初出の表記なく書き下ろしか

    挿絵も入ったラノベでした。。。

    15歳になる紫式部の娘賢子は、母に代わって皇太后彰子に仕えていて、(多分女房装束のまま)馬に跨って宇治まで駆けるという、間違っても男性貴族とてしないことをやってのけるお転婆娘。
    新入り女房の「藤袴」という謎の美少女と親友となり、貴族社会の権力闘争の中で健気に友情と恋に生きようとするのだが、藤袴の出生の秘密をめぐって物語はクライマックスを迎える。

    めぐりあふ契りはことに肩ければ
     雲より夜半の月も出なむ
    これは作者の作かな?

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著者プロフィール

篠綾子/埼玉県生まれ。東京学芸大学卒。『春の夜の夢のごとく 新平家公達草紙』でデビュー。主な著書に『白蓮の阿修羅』『青山に在り』『歴史をこじらせた女たち』ほか、成人後の賢子を書いた『あかね紫』がある。シリーズに「更紗屋おりん雛形帖」「江戸菓子舗照月堂」など。

「2023年 『紫式部の娘。 1 賢子がまいる!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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