東大出てもバカはバカ

著者 :
  • 飛鳥新社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864107785

作品紹介・あらすじ

・元・受験秀才が世の中を騒がし、なお開き直るケースが相次いでいる。なぜこうした逸材(?)が続々と現れるのか。

・偏向し極論や暴言を吐く高学歴エリートは、是々非々でものごとを判断できず、イデオロギー的な物差しを当てることしかしない特徴がある。不勉強と知的怠慢の証左だろう。

・その出発点にあるのが、難関試験に合格したとたんに「自分は選ばれた」、すなわちエリートへの特急券を授けられたとしか考えられなくなり、すべて選んだ側の責任であるかのように錯覚する思考パターンなのだ。

・「わたしは受験馬鹿から、作家になって、ようやく世間なみの知性を取り戻せた気分でいる」(本文より)

・自身も「受験馬鹿だった」と語る東大理Ⅱ・慶大医現役合格の著者が、"選ばれた者"という勘違いのためになかなか治らない「上から目線」の幻想を解体する。

・「一流大学に入っただけでは、使い物にならない。(丸暗記中心の)受験で失ったものを、取り戻し、矯(た)め直さなければならない」「世知を身につけ、分析力、発想力をみがき、人間力を備えなければ、世間なみの常識すらこと欠く」「分析力を持ち、創造力に秀でた人材を登用し、異能者を認めるためには、選抜法に工夫が必要になるが、それが欠けている。あるいは、新しい選考法の芽を摘んでしまっている」(本文より)

・虚名だけが先行して、ぬるま湯状態のままの日本の大学は、教育水準で国際的に大きく立ち遅れてしまった。「現在のような丸暗記中心の選抜法に頼る限り、日本の未来は消滅する」(本文より)

・受験改革を政争の具とする前に、考えておかねばならない本質的な議論を提起する。

(本書で論評される方々・敬称略)

大村秀章

古賀茂明

志位和夫

白川方明

玉木雄一郎

豊田真由子

初鹿明博

鳩山由紀夫

福島瑞穂

福田淳一

前川喜平

丸山穂高

山尾志桜里

米山隆一

和田春樹 ほか

感想・レビュー・書評

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  • SF小説でデビューした著者が、自分の人生を自虐的に振り返りつつ、そこから感得した受験制度の弊害を、東大を卒業した著名人を批判の対象に取り上げて展開している。著者自身が、兄の病を契機として、生家の医業を引き継ぐ決意のもと、東大と慶応に合格、慶応に進むが、兄の復活とともに、医学への道からはずれ、受験のための勉強から解放されたことを知り、本当の意味での学問に目覚めた人生を歩む。他人を批判する前半は毒がある論調で賛否が分かれるが、自分自身を振り返る後半は、素直に読み進められる。今日の世相への痛烈な問い掛けが読み取れる。

  • どこの大学出身だろうが、上に立つ人がバカでは困りますね。

  • 鳩山由紀夫、論ずるに値しないということね

  • 読み始めてみたら、東大出の著名人の悪口本でした。
    クサされている人たちの共通点は東大出ということだけで、ただ悪口が並んでいるだけな気がします。
    東大卒だからこその傾向が論じられているなら、読む価値ありですが、もう読むのやめよう・・・・。

  • よくこんな馬鹿ばかり集めたもんだ。

    つか、最終章は日本の教育の弊害も論じてるわけだが、要は、東大卒は、暗記学習たる受験戦争の覇者であって、それ以上ではない。
    大学に入ったのではなくて入らせてもらった人たちで、そこで醸成されるのは不要なエリート意識。鼻持ちならない。
    んで、応用の効かない過去の知識。

    ただ、東大生がいいポジにいるから目立つだけで、もちろん、京大も阪大も一橋も、みんな一緒だろう。

    当たり前だが、大活躍してくれた人たちもいるわけだが。

    もう一つ言えば、いわんや、それ以下の大学に、進学する目的だけで言った奴らの質。

    ただね、本当の天才がそういう仕事をしないというだけで、東大クイズ番組とか見てると、本当の才能もあると思うよ。

    それを活かせてない社会が問題なのだと思う。

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著者プロフィール

1938年、群馬県生まれ。島根県立大学名誉教授。若くしてSF小説界にデビュー。歴史小説や社会評論など幅広い分野で執筆活動を続ける一方、古代日本史を東アジアの流れのなかに位置づける言説を展開して活躍。著作には数多くの小説作品の他、ノンフィクション作品として『たのしく老後もはたらく生き方』(ビジネス社)、『ヤマトタケルの謎-英雄神話に隠された真実』『「宇宙戦艦ヤマト」の真実 いかに誕生し、進化したか』(いずれも祥伝社新書)などがある。

「2023年 『不思議の国 ニッポン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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