- Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864121163
作品紹介・あらすじ
レッドはあかくてあおいクレヨンのはなしです。これはあなたの物語です。だれもが本当の自分の色を探しています。あなたの色は何色ですか?ありのままで輝くために、子どもにも大人にも読んでほしい絵本。
感想・レビュー・書評
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本当の自分を見つけ出す話。米のLGBT推薦図書になっているけれど、私は誰にも当てはまる話だと思う。思い込みを捨てて、自分らしく生きるのは心地よい。「たいせつなきみ」を思い出した。
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LGBTQの本棚から
第25回 「じぶんのいろ」
今回紹介するのは『RED あかくてあおいクレヨンのはなし』(マイケル・ホール)です。
この本はLGBTQの子向けの "絵本" です。
2016年アメリカ図書館協会のレインボーリスト(LGBTQの青少年向けの本対象)にも選ばれました。
なんとなく周りと自分の違いに気づきはじめるのが5歳くらいだとすると、まだ大人向けの本は難しかったりします。
でもこれなら使えます。
これは
「赤い包装紙の青いクレヨンのお話」
です。
つまり、見た目と中身が違うんです。
赤い包装紙だから赤でしょ!
と周りは悪気なく赤い色の絵を描かせますが、本当は青色なのでうまくいきません。
そんなとき、本当は青色だと気づいた他のクレヨンが、青い絵を描くようにいいます。
本人も不思議に思いながら青いものの絵を描くと、あら不思議!
簡単に描けてしまうではないですか?!
そこで赤い包装紙のクレヨンは
「自分は本当は青いクレヨンだったんだ!」
と気づきます。
絵本は文字数が少ないし、LGBTQを表現するのは難しいかと思っていたのですが、読んで驚きました。
・周りの人の悪意のない言葉やお節介に悩んだりふりまわされること
・本人の自覚しないうちにボロボロになっていくこと
などが、少ない文字と豊かな絵で当事者の抱える問題を簡単に教えてくれるんです。
そして、このお話はLGBTQのことを描いているのですが、それ以外の、さまざまなタイプの子どもたちにも当てはまるのではないでしょうか?
青いクレヨンなのにも関わらず、赤を塗れ、といわれている子どもたちに……。
なので、この絵本は小学校にぜひいれて、読み聞かせしてもらいたいと思います。
できれば道徳の時間(今もあるんでしょうか?)や、読み聞かせの最後にみんなで本の内容について少し考える時間をとってもらえるといいと思います。
小さいころに教わったことって意外と心に残っていて、大人になってもかわらないものです。
この本を通して「自分らしく生きること」を知ってほしいし、「自分らしく生きている人を否定しない」ということを忘れないでいてくれるといいですね
みんながそういう気持ちでいれば、LGBTQも他の人も生きやすい社会になるはずなんです。
最後に
絵本ですが、絵本だからこそのシンプルさが逆に大人にもいいのかもしれないなと思います。
色々考えてがんじがらめになっている大人にもぜひオススメしたい一冊です!
2017年10月30日 -
レッドはラベルの色と実際の色がちがうクレヨン。どんなにがんばっても赤い色がかけないレッドをすくってくれたのは…? 誰もが本当の自分を探している。ありのままの自分でいるために…。
(児童担当/ししかーか) -
色んな読み取り方のできる絵本だとおもう。
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レッドはあかいクレヨンです。ところが、あかくぬるのがとくいではありません。イチゴもおひさまもみんなあおくなってしまうのです。ともだちがしんぱいして、いろいろきょうりょくしてくれますが…。
レッドがあかいいろをかけないわけ、よんでる子にはすぐにわかります。はやくきづけばいいのに、とハラハラしながらよみすすめると、そう、ちゃんとレッドがじぶんらしくなれるときがおとずれます! 色がきれいで満足感たっぷりのラストがすてきな絵本です。 -
楽しいお話とは違う。
気づきのお話しなのかな。
子どもたちはどう見るのだろう。
タイトルにもある、見た目もそのまま。
それを示すのはガワだけ。
服装?外見?名前?
それが中身を見えなくする。
でも、子どもたちには最初から見えている。
それを子どもたちはどう受け止めるのだろう。 -
素敵な絵本。
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大阪樟蔭女子大学図書館OPACへのリンク
https://library.osaka-shoin.ac.jp/opac/volume/682848