レッド あかくてあおいクレヨンのはなし

  • 子どもの未来社
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本棚登録 : 305
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864121163

作品紹介・あらすじ

レッドはあかくてあおいクレヨンのはなしです。これはあなたの物語です。だれもが本当の自分の色を探しています。あなたの色は何色ですか?ありのままで輝くために、子どもにも大人にも読んでほしい絵本。

感想・レビュー・書評

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  • 本当の自分を見つけ出す話。米のLGBT推薦図書になっているけれど、私は誰にも当てはまる話だと思う。思い込みを捨てて、自分らしく生きるのは心地よい。「たいせつなきみ」を思い出した。

  • 見た目と中身の違いの葛藤をクレヨンの色とラベルで表しているのが、シンプルだけどとっても分かりやすくて目からウロコでした。

    ラベルはレッド、だけどどんなに本人が努力しても、周りのクレヨン達が励ましても、青い色しか描けないクレヨン。
    クレヨンだったらすぐに分かるよね!
    ラベルが間違ってる!あなたは青だよ!って。
    だけどこれが人になると急に分からなくなるんだよね。
    赤いラベルなんだから頑張って赤にならなきゃ!!
    これは辛い。
    だって青なんだもん。

    作中でも最初は努力していたレッドがどんどんボロボロになっていって、描く事にも投げやりになっていく姿がとても辛かった。

    人種、性別、体格、容姿など見た目で判断してしまいがちな私たち。
    LGBTの人々だけでなく、幅広く読んでもらいたい絵本です。

  • レッドの表示とブルーの中身。
    人の期待に答えられない辛さ、
    自分らしさが発揮できない苦しさ、
    忘れないでいたい。

  • LGBTQの本棚から
    第25回 「じぶんのいろ」

    今回紹介するのは『RED あかくてあおいクレヨンのはなし』(マイケル・ホール)です。

    この本はLGBTQの子向けの "絵本" です。
    2016年アメリカ図書館協会のレインボーリスト(LGBTQの青少年向けの本対象)にも選ばれました。

    なんとなく周りと自分の違いに気づきはじめるのが5歳くらいだとすると、まだ大人向けの本は難しかったりします。
    でもこれなら使えます。

    これは
    「赤い包装紙の青いクレヨンのお話」
    です。
    つまり、見た目と中身が違うんです。

    赤い包装紙だから赤でしょ!
    と周りは悪気なく赤い色の絵を描かせますが、本当は青色なのでうまくいきません。
    そんなとき、本当は青色だと気づいた他のクレヨンが、青い絵を描くようにいいます。
    本人も不思議に思いながら青いものの絵を描くと、あら不思議!
    簡単に描けてしまうではないですか?!

    そこで赤い包装紙のクレヨンは
    「自分は本当は青いクレヨンだったんだ!」
    と気づきます。

    絵本は文字数が少ないし、LGBTQを表現するのは難しいかと思っていたのですが、読んで驚きました。

    ・周りの人の悪意のない言葉やお節介に悩んだりふりまわされること
    ・本人の自覚しないうちにボロボロになっていくこと

    などが、少ない文字と豊かな絵で当事者の抱える問題を簡単に教えてくれるんです。

    そして、このお話はLGBTQのことを描いているのですが、それ以外の、さまざまなタイプの子どもたちにも当てはまるのではないでしょうか?
    青いクレヨンなのにも関わらず、赤を塗れ、といわれている子どもたちに……。

    なので、この絵本は小学校にぜひいれて、読み聞かせしてもらいたいと思います。

    できれば道徳の時間(今もあるんでしょうか?)や、読み聞かせの最後にみんなで本の内容について少し考える時間をとってもらえるといいと思います。

    小さいころに教わったことって意外と心に残っていて、大人になってもかわらないものです。
    この本を通して「自分らしく生きること」を知ってほしいし、「自分らしく生きている人を否定しない」ということを忘れないでいてくれるといいですね

    みんながそういう気持ちでいれば、LGBTQも他の人も生きやすい社会になるはずなんです。


    最後に
    絵本ですが、絵本だからこそのシンプルさが逆に大人にもいいのかもしれないなと思います。

    色々考えてがんじがらめになっている大人にもぜひオススメしたい一冊です!

    2017年10月30日

  •  レッドはラベルの色と実際の色がちがうクレヨン。どんなにがんばっても赤い色がかけないレッドをすくってくれたのは…? 誰もが本当の自分を探している。ありのままの自分でいるために…。
    (児童担当/ししかーか)

  • 色んな読み取り方のできる絵本だとおもう。

  • レッドはあかいクレヨンです。ところが、あかくぬるのがとくいではありません。イチゴもおひさまもみんなあおくなってしまうのです。ともだちがしんぱいして、いろいろきょうりょくしてくれますが…。
    レッドがあかいいろをかけないわけ、よんでる子にはすぐにわかります。はやくきづけばいいのに、とハラハラしながらよみすすめると、そう、ちゃんとレッドがじぶんらしくなれるときがおとずれます! 色がきれいで満足感たっぷりのラストがすてきな絵本です。

  • 楽しいお話とは違う。
    気づきのお話しなのかな。
    子どもたちはどう見るのだろう。
    タイトルにもある、見た目もそのまま。
    それを示すのはガワだけ。
    服装?外見?名前?
    それが中身を見えなくする。
    でも、子どもたちには最初から見えている。
    それを子どもたちはどう受け止めるのだろう。

  • 素敵な絵本。

  • 大阪樟蔭女子大学図書館OPACへのリンク
    https://library.osaka-shoin.ac.jp/opac/volume/682848

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著者プロフィール

アメリカのミネソタ州ミネアポリス在住。絵本作家。マイケルの絵本は何度もニューヨークタイムズ・ベストセラーに選ばれている。絵本作家になる前は、デザイナーとして多くの賞を受賞し、セントポール市やマカレスター大学、ミネソタ歴史保存協会、ヘネピン郡医療センターなどのシンボルマークをデザインした。
『レッド あかくてあおいクレヨンのはなし』(“Red: A Crayon’s Story”上田勢子訳、子どもの未来社)でグッ
ドリーズチョイス賞、ブックリスト・ベストピクチャーブックス賞、2016年アメリカ図書館協会のレインボー
リスト(LGBTQの青少年向けの本対象)、日本では2017年厚生労働省児童福祉文化財に選ばれる。

「2021年 『リトル・アイ ・をなくしたiのはなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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