- Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864721523
作品紹介・あらすじ
「お祈りの時間に振り返ったら、『だるまさん』に大切なものを奪われる」その学校には奇妙なルールがあり、皆がそれに従っていた。しかし、一つのきっかけにより、六人の生徒がルールを破り、それぞれの大切なものを奪われてしまう。ある者は眼球を、ある者は記憶を、ある者は聴覚を、そして、ある者は…。連鎖する悲劇の先に浮かび上がる『だるまさん』の真実とは?若き俊英たちが紡ぎだす、最悪に怖くて、最高に悲しい学園ホラー。
感想・レビュー・書評
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オムニバス…というか、リレー形式で書き手が章毎に代わるのは、良くも悪くも味が変わるというもので。
なればこそ口当たりの良い書き出しから、おどろおどろしい雰囲気が容易に想える文体に上手く切り替われば怪談モノにとっては何よりの評価点たりえるかな、と。 -
章の構成は面白いとは思う。
しかしリレー執筆のため前の章で読んでいた調子で読めない。ホラー要素が強めなのでそれが余計顕著に出ている。ラストでの伏線回収で何回も前の章に戻って読んだがそれでも腑に落ちない部分もあったり。そのために5、6回読み直ししたが正直それは時間の無駄だったかなあと。内容、設定自体は面白いと思う。 -
全体的に文章力が残念な感じ。高校生がネットで小説発表しましたー、的な空気がちょっとあるというかなんというか。恐怖とか、身体を傷つけられるとか、そういったホラー小説をホラー小説として成り立たせる部分もそうだし、各キャラクターの行動理念や台詞が安っぽく終わってる部分の多さ、ドクターハンブルについての描写みたいにもっと掘り下げるだけでも深みが出るはずなのにな、な部分、勿体ない。
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読んでて背筋がゾクゾクした。夜中に読むものじゃないな。なんだろう。この得体の知れない不気味な何かは。怖い。ひたすらに怖い。
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学園ホラー。学園に祀られた「だるま様」。学生たちに課せられたお祈りと、その決まりを破った時に起こる変事。不条理で不気味な雰囲気が全編に漂います。
序盤からずっと描かれるのは「奪われる」ことの恐ろしさなのだけれど。実はさらに恐ろしいのは……その逆なのでは。実にいやな感じの残るラストでした。