銀河鉄道の夜

著者 :
  • 青空文庫POD[NextPublishing]
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本棚登録 : 31
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (100ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864783613

感想・レビュー・書評

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  • 宮澤賢治は苦手だと思っている。この有名な作品も読んでいなかった。たまたま読む機会があり、一度読んだが、やはりいつの間にか集中力が抜けていた。もう一度、今度は慎重に読む。気がつけば、目で字を追うだけになるので、その部分を繰り返し読む。情景を目に浮かべながら読むのが苦手だから読みにくいのだと気づく。情景描写で気が逸れてしまう。今まで散々小説を読んできたというのに何ということか。
    何度も何度も同じところを読んだので、さすがに頭に入ってくる。もっと訳のわからない話かと思っていたが、ストーリーもある。
    星をめぐっていろいろな人に出会うところは「星の王子さま」みたいだと思った。
    ジョバンニのカムパネルラへの思いや人々の幸せのために生きようという考えは美しい。

    「なにがしあはせかわからないです。ほんたうにどんなつらいことでもそれがただしいみちを進む中でのできごとなら峠の上りも下りもみんなほんたうの幸福に近づく一あしづつですから。」
    燈台守がなぐさめてゐました。
    「ああさうです。ただいちばんのさいはひに至るためにいろいろのかなしみもみんなおぼしめしです。」青年が祈るやうに答へました。

    私も慰められた。

    どうして僕はこんなにかなしいのだらう。僕はもっとこころもちをきれいに大きくもたなければいけない。

    こんなしづかないいとこで僕はどうしてもっと愉快になれないだらう。どうしてこんなにひとりさびしいのだろう。

    ジョバンニの悲しみや寂しさにも、なぜか慰められる。

    ほんたうのさいはひは一体なんだらう。

    この作品、いろいろな解釈とか定説とかがありそうで、まだまだ読み返す必要がありそうだ。

  • あまりにも頭に入ってこなくて驚愕してる。
    言葉が現代ではないせいなのか、自分の読解力の無さなのか、想像力の無さなのか、紙で読まなかったせいなのか。悲しい。

  • 宮沢賢治作品はとにかく優しい
    自分は男性作家の作品はあまり好きではないことが多いのだけれど、宮沢賢治の話はスンと受け止められる
    描写もきれいで、本当に自分が夜空の天の川を走る汽車に乗ってる感覚を覚えてしまう
    物語というよりも、描写が好き

  • お前はもう夢の鉄道の中でなしに、ほんとうの世界の火や激しい波の中を大股にまっすぐに歩いていかなければいけない。

    勇気の出る言葉ですね。

    でも悲しいストーリーですね_| ̄|○

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著者プロフィール

1896年(明治29年)岩手県生まれの詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版するが、生前は理解されることがなかった。また、生涯を通して熱心な仏教の信者でもあった。他に『オツベルと象』『グスグープドリの伝記』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』など、たくさんの童話を書いた。

「2021年 『版画絵本 宮沢賢治 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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