残心 ―中白の恋― (大誠社リリ文庫 61)

著者 :
  • 大誠社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865180312

作品紹介・あらすじ

弓道部に所属する高校二年生・若月新の平穏な人生は、不遜な下級生・青木俊輔に出会ったことで終わりを告げた。誰より強い弓を引き、放った矢は必ず的の中白を射貫く-その化け物じみた才能に憧憬を抱きつつも、周りを軽んじるような態度に苛立ちを覚えていたある日、彼が自分に想いを寄せていると知る。青木を拒絶しながらも、ほの暗い優越感を抑えきれない新。だがあることで青木に「弱み」を握られた時から、半ば脅迫されるように身体の関係を強いられるようになり…!?

感想・レビュー・書評

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  • 丸木先生の現代もの。楽しく萌えさせていただきました。受けが口悪いけど、曲がったことが嫌いな精神的に幼い高校生で、自分が同性愛者だと受け入れられない葛藤とかがぐるぐるしてるところが読みごたえありました。
    何度も丸木先生のダーク色が出かかってましたが、軌道修正されつつ、総じてギリギリ青春恋愛モノに収まった感じ(笑)
    Hは設定に反して甘め。ねちねちしてて、痛い感じがあまりなかったので、安心して読めました。後半に攻め目線がある構成が好き。

  • 丸木さんの作品で1番爽やかな作品。
    受けも攻めも復讐や曲がった欲望を抱いていない! 
    素直に好きだけで行動しており、読後感もさっぱりしている。
    丸木さんの作品に多い、強い執着、凄いエロ、歪みが生まれる背景といった特長も、今作では強い執着くらい。
    主人公の美しさと天然な感じがとても好き。お兄さん達が良い味を出していて、お兄さん達のスピンオフ等見てみたい。

  • 現代物の丸木さんとは相性があまり良くない。
    受けが一見男前なのですが私の求める男前(相手が男でも悩まない!)と違いました。

  • 弓道部の後輩の青木×先輩の新。
    前半あやふやに感じていたことが後半で一気に繋がって惹きつけられました。
    新が幼いともいえる恋に無自覚なところから、自分の気持ちにきちんと向き合って最後の答えを出すのがなんとも彼らしく真っ直ぐで男前でした。
    ずっと熱を持たないような諦念を滲ませていた青木が、終盤で高校生らしい表情を見せていたのがとても印象的でした。
    青春のきらめきと恋をする綺麗だけじゃない感情がうまく合わさったお話でした。この先楽しいことだけじゃないだろうけど、力強さを感じさせるよい終わり方でした。

  • ドロッドロのエロスな愛憎劇を書かせると天下一品の丸木センセなので今回もそんな路線かと思っていたら、爽やか系青春初恋物語でした。…あくまでも、センセ基準での爽やか系ですがw

    弓道部の先輩と後輩が主人公。外見はかわいくても中身はとっても男前な新の視点で物語が進行しています。
    高二になって後輩ができたことによって張り切る新の前に、天性の腕を持つ傲岸不遜な後輩青木が現れ、憧憬しながらも激しい嫉妬を抑えきることができなくなります。
    とてもかわいくて気のいい新が、青木にだけはなぜか複雑なドス黒い気持ちになってしまうんです。
    青春の闇のようにみえるその感情が、青木からの思いがけない告白で、まったく別物だと気づいたその瞬間…
    フォーリンラブ!
    いいですね~甘酸っぱいですね~
    ちょっとドキドキしてしまいました。新のことを好きすぎる過保護な兄弟たちの動揺っぷりもププッと微笑ましく。

    しかし、そんな爽やかハッピーストーリーだけになるはずもなく、やっぱりエロ的なシーンは期待どおりに濃厚に仕上がっていて、ちっとも爽やかではないエロシーンがあっちこっちにバラ撒かれていておいしくいただきました。
    意外にもバラエティに富んだHの数々。とても初心者とは思えない…wでも、がっついてるところは初々しいです。

    無自覚天然な新視点で話が進むので、最初は見当ハズレなことばかりの彼の思考に振り回されましたが、読むにつれて新がありのままの自分を受け入れていく姿に爽快な気持ちにさせられました。
    流されてるんじゃなくて、ちゃんと相手を求めるまで目覚めてるのが男前でした。
    しかし、何も知らない子にいろいろするのはとても萌えただろうな…と青木の心情も推測すると楽しかったです。
    アツイ青春ものでした。

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著者プロフィール

埼玉県出身。BL、乙女小説、ゲームシナリオを中心にジャンルを跨いで幅広く活動中。近刊は、『双囚 ふたりの姫は愛獄に堕とされる』 (KADOKAWAジュエル文庫) など。

「2021年 『フェロモン探偵 花嫁になる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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