安倍政治と言論統制 (テレビ現場からの告発!)

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865720082

作品紹介・あらすじ

どこも報じない看板キャスター降板の裏側。

感想・レビュー・書評

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  • 安倍政治と言論統制 (テレビ現場からの告発!) 単行本(ソフトカバー) – 2016/3/24

    佐高信と池上彰氏の対談部分が面白い
    2018年1月13日記述

    週刊金曜日発の本。
    2016年3月30日初版発行。
    言いっぱなしや対談ばかりで新しい事実を掘り起こしているとは言い難い。
    その意味で左派の言い分を取りまとめているだけだとも言える。

    P81からの民放キー局の記者対談(匿名)も
    居酒屋談義レベルで残念。
    ケータイ電話が普及して昔のような根性ある取材を若手がしないだのあたりはだから何だというレベルだろう。
    新しいテクノロジーが社会を変えてきたのは昔からだ。
    若手記者に対して意味のない批判はやめるべきであろう。
    薄っぺらいだとか言うが薄っぺらいのはお前らだと指摘したい。
    ただ政権とべったり、権力寄りのジャーナリズムは若手、中堅関係なくやめて欲しいものだ。田崎史郎氏などはもはや単なる老害であり安倍政権の御用コメントしかしないのなら全く存在価値は無い。
    今すぐ引退させるか地上波放送から追放すべきであろう。

    既存メディアの幹部と安倍晋三や菅義偉が
    高級料理店での飲食を繰り返している事はグレーゾーンだろう。
    アメリカやヨーロッパ先進国では考えられない。
    所詮、日本国は中国、韓国よりは分野によっては先進国としか言えないレベルの国家であることを痛感する。

    週刊金曜日だけでなく朝日新聞、毎日新聞ともに地道な調査報道や地方議員、国会議員の特別年金復活を目論む醜悪なアベ政治を一日一時間一分一秒でも早く終わらせるべく最大限努力を積み上げてほしい。
    フランス並みの少子高齢化対策も打たず、原子力発電所再稼働もせず今の老人世代の社会保障の見直しも行わず、新産業勃興の為の最低限の規制緩和もしない
    それどころか、自分の友人には国有地を恐ろしいほど安売りして知らん顔。
    無為無策無能の安倍政権を終わらせる事こそが日本の国益であろう。
    安倍の目指す自称美しい国がまともな民主国家、資本主義国家のはずがない。
    行き着く先は今のプーチンの治めるロシアのような国になってしまうだろう。
    そんな国にしない為の行動が一人ひとりに求められる。

    P141から佐高信氏と池上彰氏との対談がまとめられている。
    (2016年1月19日、東京都内にて)
    たぶん本書で一番読む価値があるのはここだろう。
    極論を言うと他は読まなくても問題は無い。

    池上彰氏の考える自分自身の役割
    →人々に今、何が起きているのかを考えてもらうこと

    池袋のリブロ(2015年7月20日閉店)で子供の頃にこんな本を読んでましたと紹介したら翌日に人が殺到して紹介した本が売り切れる事象が起きた。
    それ以来、なるべく個人的なことを言わないようにしてきた。

    佐高さんの本を初めて読んだ時は、佐高さんは真ん中のあたりにいて、敢えて言えばリベラル左派、真ん中よりちょっと左かな、みたいな感じでした。
    その後、みるみる世間の座標軸がずれていって、佐高さんが今や「極左」のように思われていますね。「あれあれ」という感じがします。(池上)

    真実がわかるのは神様だけであって、我々は色んな事実の断片を集めてるに過ぎません。
    テレビでよくある「何とかの真実!」という類の表現って、私、大嫌いなんですよ(池上)

    これまでの本だと、みなさん難しい言葉を使って、「ちゃんとしたことを書いている」と思われるように作っていた。だけど、読者が求めていることはそうじゃない。
    本当の基礎の基礎からやらないと伝わらないんです。
    中略
    だから、私のやってる仕事っていうのは啓蒙活動ですよ。
    本当に基礎の基礎の啓蒙活動をしてるに過ぎません。(池上)

    社会に関心を持ったら、その後佐高さんや他の色んな人の本を読めばいいわけです。
    誰かが基礎のところをやらなければいけません。
    他にやる人がいないから、私がやるしかないのかなって思っています。(池上)

  • 2016年6月2日、優れた放送番組に送られる第53回ギャラクシー賞の
    発表が行われた。

    大賞は古館伊知郎がキャスター時代の「報道ステーション」の2回の
    放送。そして、特別賞はNHK「クローズアップ現代」で23年間キャスター
    を務めた国谷裕子氏だった。

    このふたりに加え、TBS「NEWS23」のキャスター岸井成格氏の3人は
    2016年3月をもってそれぞれに番組を降板している。揃いも揃って
    安倍政権から放送内容を問題視された番組だけあって、キャスター
    3人の同時降板は一部で問題視された。

    本当のところは分からない。それぞれの契約期間もあったのだろうし、
    年度の切り替え時期は番組改変時期でもあるのだから。

    それでもメディアは委縮しているのではないかと思うことがままある。
    権力に対して「おかしい」と思ったことを「おかしい」と言えないように
    なっていやしないか。

    テレビの報道番組も、全国紙も安倍政権に対して及び腰になってる。
    元気なのは「週刊文春」や夕刊紙だけなのではないかと感じることが
    多いのだもの。

    「政府が右と言うものを左とは言えない」という会長が君臨するNHKが
    昨今のメディアの弱体化を体現していると思う。メディアに係わる人間
    全てがそうだと言うのではない。

    権力が何をしようとしているのかを見極めようとしている記者たちも
    いるのだろう。しかし、本書の匿名座談会(昔の「噂の真相」みたい)
    で知ったのだが政治家と食事をしたことをステータスだと思っている
    記者がいるんだとか。あちゃぁ、こりゃ政治家の質の低下も問題では
    あるけれど、記者の質の低下も問題だわ。

    本書の内容はタイトル通り。安倍政権によるメディアの締め付けだ。
    権力って批判されるのは当たり前なんだけれど、安倍政権というか
    安倍晋三は批判されるのが本当に嫌なんだね。

    先日も党首討論をテレビでみていたのだけれど、安倍晋三ひとりが
    ぎゃあぎゃあ騒いでいてみっともなかった。というか、この人、側近が
    書いた原稿がなかったらまともに議論することもできないのではない
    かと感じたわ。

    本書でも海外メディアの記者が指摘しているのだが、批判を受け止め、
    それにまともに答えることが出来ないから外国特派員協会での会見
    をしないんだろうな。

    尚、本書では最終章に当たる池上彰と佐高信の対談が秀逸。評論家
    として語る佐高氏とあくまでも解説者であるとのスタンスを崩さない
    池上氏の間に見解の相違はあるものの、メディアや報道の在り様を
    今一度考える参考になる。

    私は国谷氏の「クローズアップ現代」は必ず見る数少ないテレビ番組
    だったんだ。国谷氏の降板は残念だった。

    おまけ。「NEWS23」のキャスターだった岸井氏に対して「産経新聞」
    と「読売新聞」に一面意見広告を出した「放送法遵守を求める視聴
    者の会」なる団体は、例の日本会議の別動隊である。

    本当に息苦しいわ、最近のこの国。

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