深潭回廊4 (POE BACKS)

著者 :
  • ふゅーじょんぷろだくと
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本棚登録 : 44
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865897241

感想・レビュー・書評

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  • こんなにしんどい思いをしてまで続きを読む必要があるだろうかと思いながら、でも、柳田先生と渚のたどり着く先を見なければという勝手な使命感に突き動かされて読了。

    渚の過去は壮絶です。渚をいいように弄んできた沢山の大人たちは、イコール過去の柳田先生自身であるとも言え、渚の過去を辿ることは、柳田が自分の過去と向き合うことでもあります。それでも、逃げずに立ち向かって、どうか渚を助けてあげて欲しい。

    次巻以降も辛い展開は想像に難くないけれど、柳田といっしょに逃げずにラストまで見守っていきたいと思います。でも辛い…

  • 総合評価:★4.3
    信じられるか?これ、BL本の表紙なんだぜ…(笑)
    1〜3巻まで普通だったのに急にどうしたのか…。書影を見た瞬間、ホラー過ぎて吃驚してしまったよ(笑)
    ていうか編集部もよくこれでOK出したな!?( ̄▽ ̄;)
    でもまぁ、こういう他のBL作品にはないぶっ飛んだ所があるのが永井作品の良い所なので!私は嫌いじゃありませんよ!(笑)

    さて、今回は始まりから終わりまでシリアス全開です。
    物語の8割は渚の過去回想なんですが…これがまぁ、エグいのなんの。まさか幼少期に二度もレ◯プされているなんて…。
    一方的に奪われ絶望していた渚の心を少しだけ軽くしたのはレ◯プ犯が“お駄賃”と称して寄越した千円。
    ただ奪われるのではなく、金を貰えるなら“対等”だと感じた渚はその出来事をきっかけに、自分の体を奪ってくる相手に対して金銭を要求するようになります。
    それが一回千円という馬鹿みたいな値段なのは、渚にとって大事なのは金額じゃないからなんでしょうね。“奪う”という行為そのものに価値を見出してる。
    その行為が渚の壊れかけの心を必死に繋ぎ止めているのだと思うと悲しくて、胸が張り裂けそうです…(;_;)

    そして渚の話を聞いて気分が悪くなる柳田。
    それもそのはず、柳田も過去に教え子に対してレ◯プ未遂を犯していて、いわゆる“同じ穴の狢”なんです。
    渚を助けたいとは言ったけど、渚と向き合うという事は、自分の罪とも向き合うという事。
    この状況下で渚を救える大人は柳田くらいしかいないのに、その柳田も善良な人間ではないというのがこの作品のキツい所ですね…。

    最後、渚が涙ながらに口にした「こんな自分はもう殺したくなる」という台詞で胸が痛くなりました…。渚、本当はもう、とっくの昔に限界だったんだろうな…。そりゃそうだよな、レ◯プされてまともでいられる人間なんていないもの…。
    渚が救われるには島から離れるしかないと思うんだけど、おそらく殺されて井戸に捨てられているのであろう渚の母親やクズな父親の問題も残ってるのでそう簡単にはいかなそう…。
    ていうかもう、何でも良いから渚を救ってくれ〜〜!!!(T_T)

    因みに描き下ろしはスメルズ〜のおまけ漫画でした。
    本編とは打って変わって底抜けに明るいお話だったので、本編を読み終わった後の暗い気持ちが少しだけ中和されて良かったです。

  • まず凄い表紙だ…アニメイトのBLコーナーでも異彩を放ってた。子供の頃怖くてトラウマになった絵本の表紙に似ている。そう、これは子供の渚から見た大人たちの姿。そして柳田もそのなかの一人。死んだように罪から逃げていた彼に突きつけられた真実はあまりにも残酷で悲しい。それでもその罪に向き合って、どうか渚をあの島から連れ出して解放してあげてほしい。世間や狂った父親から抹殺されるかもしれないし、果てには、自由になった渚から捨てられるかもしれない。それでも、それが唯一の柳田の贖罪であり、これから生きていく意味だと思うから。
    スメルズの頃から柳田先生あんなんだけど嫌いになれない…むしろ好き。現在過去未来までこんなに深掘りして下さって感謝しかない、永井先生ありがとうございます。そして三島と夢野!あいかわらず夢野がおバカでラブラブで可愛かった。これからも重たい展開の中覚悟して彼らの行く末を見届けるので、少しでも甘いエキスを入れて下さると嬉しい。唯一の癒し。

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