オトメゴコロスタディーズ フィクションから学ぶ現代女子事情

著者 :
  • サイゾー
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  • Amazon.co.jp ・本 (399ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784866251578

作品紹介・あらすじ

アナ雪、逃げ恥、鬼滅の刃、ラ・ラ・ランド、(500)日のサマー、梨泰院クラス、
ちびまる子ちゃん、星野源、aiko、椎名林檎—— 。
男子がフィクションで学ぶべき“超絶難解”な乙女心(オトメゴコロ)とは?

#MeToo以後、乙女心の取り扱いを間違えた男性は社会的に抹殺されかねない。
でも、それを本当に理解するのは極めて難しい。
気鋭のライターが映画、小説、マンガ、アニメ、音楽に描かれた
現代女性のリアルを徹底分析!

『ラ・ラ・ランド』 ⇨ 男にとっての成功物語を、女はポルノムービーとして冷ややかに見ている。

『インターステラー』 ⇨ 女は直感で動き、男は使命感で動く。世界を動かすのは直感。

『秒速5センチメートル』 ⇨ 女子が伴侶にしたがるのは「誰にでも優しい男」ではなく「自分にだけ優しい男」

『妻が口をきいてくれません』 ⇨ 女は男に「自分と同程度の損失」を被ってほしい。

『ノルウェイの森』 ⇨ 「文化系男子好き女子」は「工夫のないコミュニケーション」を絶対に許さない。

感想・レビュー・書評

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  • 色々身に覚えがあることばかりで苦しくなりました。
    見事な分析力だと思います。

  • 映画、マンガ、小説、歌などのフィクションに描かれた
    女性性(オトメゴコロ)を読み取り、分析を試み、
    文科系中年(男)が学ぶべきエッセンスを示す
    という内容。

    かなり偏っているな、とは感じるものの
    当たっていなくはない、とも思う。

    特に、今まであまり見なかったものとして
    高キャリア女性について、なかなか正確な気がする
    ●キャリア女性がパートナーに望むのは
      キャリア後の孤独を埋めるパーツ
    ●良好な夫婦関係とは良好な雇用関係
      快適な家庭とは快適な職場

    この本から学ぼうとする文科系中年男性は
    学ぶものより、失う希望の方が大きいだろうな・・

    ただ、本、映画、マンガの紹介本として読むと
    かなり面白くて、とても役に立ちます!

  • プロローグ――我ら文化系中年として、学ぶことあまりに多し

    1:全部、女性脳の仕業?

    【映画】 『her/世界でひとつの彼女』〝俺の嫁〟に執着した男の悲劇
    【映画】 『ゴーン・ガール』結婚する気が失せる〝夫婦鬱映画〟決定版
    【映画】 『インターステラー』二組の父娘が体現するO S の男女差
    【マンガ】『あなたのことはそれほど』W不倫マンガにみる結婚相手の選び方
    【映画】 『海よりもまだ深く』過去に囚われる男と未来しか見ない元妻
    【映画】 『秒速 センチメートル』女子が「マジ無理」なピュア男子の自己弁護
    【マンガ】『東京ラブストーリー ~After25 years ~』爪痕を残したい赤名リカの呪い
    【映画】 『ラ・ラ・ランド』男が気持ち良くなる一級の精神的ポルノ
    【映画】 『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』男は動悸が止まらない血みどろの夫婦喧嘩
    【映画】 『ブルーバレンタイン』罪がないのに罰が下る不可避な夫婦仲の破綻
    【ドラマ】『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』女の子は何かに激昂し何かに納得する
    【映画】 『マリッジ・ストーリー』離婚における女子行動学・初級編
    【マンガ】『腐女子のつづ井さん』女オタクという完全生命体の凄み
    【マンガ】『妻が口をきいてくれません』〝生き地獄〟から学ぶ妻が怒っている理由

    アンゴラ村長問題から見える、女たちのラベリング・コミュニケーション

    2:当世女子図鑑

    【映画】 『マイ・インターン』バリキャリ女性は夫よりメンターに依存する
    【映画】 『アナと雪の女王』「ひとりのほうが楽」と気づいた姉の解放劇
    【映画】 『アナと雪の女王 2 』俗世のゲームから降りた王子様不要のプリンセス
    【ドラマ】『逃げるは恥だが役に立つ』「誰かに選んでほしい」高学歴女子の絶望
    【マンガ】『ハッピー・マニア』日本人女性の結婚観を決定づけた恋愛バイブル
    【マンガ】『サプリ』恋愛もシゴト化する超仕事主義女子の生き様
    【音楽】 西野カナ~ニーズを徹底追求した稀代のマーケター
    【マンガ】『失恋ショコラティエ』ガチの〝営業マン〟による恋愛メソッド教則本
    【映画】 『愛がなんだ』「好き」の意味が解体する恋愛カースト最下層女性
    【映画】 『マレフィセント』ゴッドマザーが示す闇落ち女子の生きる道
    【マンガ】『鬼滅の刃』人生ハードモードな女性たちの博覧会
    【映画】 『リバーズ・エッジ』90's オリーブ少女にみる〝小沢健二信仰〟考察

    【音楽】 星野源〈前編〉~feat.『映画ドラえもん のび太の宝島』みんなに〝やさしい〟のび太の最上位互換
    【音楽】 星野源〈後編〉~feat. T Vシリーズ『ドラえもん』歌詞に表れる圧倒的な多幸感

    『ちびまる子ちゃん』が〝その他大勢〟に与えた救済

    3:ジェンダー不平等に苦しむ彼女たち

    【マンガ】『泣き虫チエ子さん』プロD I N K s 夫婦の幸福に必要なスペック
    【映画】 『ダークナイト』映画宣伝界隈のミソジニーを可視化
    【映画】 『キャプテン・マーベル』〝特徴レス〟極めし女性ヒーロー像
    【小説】 『 82年生まれ、キム・ジヨン』男性優位の国・韓国と上野千鶴子の東大スピーチ

    改変された映画版『 年生まれ、キム・ジヨン』は〝忖度の産物〟か〝無理解の産物〟か

    【映画】 『家族はつらいよ』後期高齢者向けポルノの〝専業主婦〟という幻想
    【マンガ】『生理ちゃん』男のフェミ警戒心を〝ヘタウマ〟で拭い去る
    【映画】 『はちどり』一四歳女子に起こりうる地獄のすべて
    【マンガ】『大奥』 S F 歴史大河が突きつけた令和の厳しい現実
    【マンガ】『血の轍』息子を〝小さな彼氏〟化する母親の承認欲求問題
    【映画】 『ザ・スーサイド・スクワッド』狂ってるけどバカ女ではない!
    【映画】 『ブラック・ウィドウ』フェミニズム、ジェンダー、シスターフッド、全部盛り
    【マンガ】『さよならミニスカート』もしもあなたに小六の娘がいたら?

    『ダルちゃん』が今を生きる女性に迫る、究極の二択

    4:オトメゴコロから考える社会問題

    【ドラマ】『最高の離婚』縁側とテーブルにたとえる夫婦問題のすべて
    【映画】 『未来のミライ』子育て体験アニメは不寛容を可視化する
    【ドラマ】『カーネーション』女の一生を描ききった傑作朝ドラの〝限界〟
    【マンガ】 『 1 1 2 2 』セックス外注というソリューションの是非
    【映画】 『花束みたいな恋をした』サブカルカップルの避けようのない破綻

    「脱・男性優位社会」の踏み絵としての『クイーンズ・ギャンビット』

    5:ぼくたちはなぜ、そういう女子が気になってしまうのか

    【映画】 『おおかみこどもの雨と雪』文化系男子が欲する理想的な〝俺の嫁〟
    【映画】 『( 5 0 0 )日のサマー』悪意のない〝サマー系女子〟とその〝被害者の会男子〟
    【映画】 『リップヴァンウィンクルの花嫁』岩井映画好き女子≠岩井映画ヒロイン
    【小説】 『ノルウェイの森』文化系男女交際のライト&ダークサイド
    【マンガ】『恋は雨上がりのように』四五歳男と一七歳女子の持続可能ではない恋
    【マンガ】『あげくの果てのカノン』 S F で描かれる不倫のメカニズム
    【映画】 『おとぎ話みたい』思春期の女子が年上男性に惹かれる病
    【映画】 『ホットギミック ガールミーツボーイ』自意識のない女子のモテ無双ぶり
    【ドラマ】『梨泰院クラス』ソシオパスのヒロインは主人公を幸せにするか?
    【映画】 『劇場』文化系クズ男が依存する超・都合のいい女
    【音楽】 椎名林檎~最初から病んでなどいない

    【音楽】aiko~ジェンダーとフェミが存在しない世界線

    エピローグに代えて――小沢健二『So kakkoii宇宙』とぼくたちの失われた二〇年

  • サイゾーの連載のようで一本が短かいので食いたりない感じ。

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著者プロフィール

1974年、愛知県生まれ。ライター、コラムニスト、編集者。横浜国立大学経済学部卒業後、映画配給会社のギャガ・コミュニケーションズ(現ギャガ)に入社。その後、キネマ旬報社でDVD業界誌の編集長、書籍編集者を経て、2013年に独立。著書に『セーラームーン世代の社会論』(すばる舎リンケージ)、『ドラがたり のび太系男子と藤子・F・不二雄の時代』(PLANETS)、『ぼくたちの離婚』(角川新書)、『「こち亀」社会論 超一級の文化史料を読み解く』(イースト・プレス)、『オトメゴコロスタディーズ フィクションから学ぶ現代女子事情』(サイゾー)、『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形』(光文社新書)、『ポテトチップスと日本人 人生に寄り添う国民食の誕生』(朝日新書)がある。

「2023年 『こわされた夫婦 ルポ ぼくたちの離婚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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