ジャジューカの夜、スーフィーの朝 ワールドミュージックの現場を歩く
- DU BOOKS (2017年12月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784866470405
作品紹介・あらすじ
2010年代、どんどん更新されていくワールドミュージックを追い求め、アジア、中東、北アフリカへ。
パキスタンで伝統音楽とジャズのハイブリットを、インドで古典音楽とスーフィー音楽を、
レバノンでアンダーグラウンドのポップスを、イスラエルでジャズとロックを、トルコでクラブミュージックを、モロッコでジャジューカを。
世界の音楽に、その現場で向き合った記録。
《3・11東日本大震災以降の世界で、音楽を聴くことの意味はどこにあるのだろうか。
ましてや僕の専門分野であるワールドミュージックを聴くことの意味は何だろう?
僕はあの日以来、常に自分に問いかけている。[本書より]》
感想・レビュー・書評
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「2010年代、どんどん更新されていくワールドミュージックを追い求め、アジア、中東、北アフリカへ。
パキスタンで伝統音楽とジャズのハイブリットを、インドで古典音楽とスーフィー音楽を、
レバノンでアンダーグラウンドのポップスを、イスラエルでジャズとロックを、トルコでクラブミュージックを、モロッコでジャジューカを。
世界の音楽に、その現場で向き合った記録。
《3・11東日本大震災以降の世界で、音楽を聴くことの意味はどこにあるのだろうか。
ましてや僕の専門分野であるワールドミュージックを聴くことの意味は何だろう?
僕はあの日以来、常に自分に問いかけている。[本書より]》」
プロローグ いま世界の音楽を聴くということ 2011.May
第1章 パキスタン―ジャズとプログレが古典を再生する 2012.February
第2章 レバノン―一〇年代のベイルート・アンダーグラウンド 2012.October
第3章 イスラエル―ガザ紛争停戦直後の音楽ショーケース 2012.November
第4章 インド―アーメダバードの古典音楽祭とラージャスターン砂漠の民謡 2008.January/2009.December
第5章 モロッコ―古代から伝承されるトランス音楽儀礼「ジャジューカ」 2013.June
第6章 インド再び―中世の城塞で開かれる宗教音楽祭 2014.February
第7章 二〇一四年のイスラエル―中東最大の音楽輸出国 2014.November
第8章 トルコ―テロの影響に苦しむ街と人々 2015.September
エピローグ 今日も音楽の生まれる現場で 2017.November
著者等紹介
サラーム海上[サラームウナガミ]
音楽評論家/DJ/中東料理研究家/朝日カルチャーセンター講師。群馬県高崎市出身、明治大学政経学部卒。中東やインドを定期的に訪れ、現地の音楽と料理シーンをフィールドワークする。雑誌、新聞、WEBメディアへの寄稿多数。NHK‐FM「音楽遊覧飛行エキゾチッククルーズ」と2017年民放連最優秀賞受賞番組J‐WAVE「ORIENTAL MUSIC SHOW」でDJを務める -
パキスタン、イスラエル、トルコ、インド、モロッコ、レバノンの音楽について主に語られる一冊。音楽を通してみた現地社会も語られ。/パキスタンのサッチャル・ジャズの奏でる「テイク・ファイブ」の鮮烈さ。シタールの奏でる主旋律の魅力といったら。しかし「世界中からインドの文化は求められているし、経済も強い。しかし、パキスタン人はそのインドで演奏するにもビザや様々な問題で苦しめられる」という現実も一方ではあり/アラビックボサノバの歌手や、アラブ音楽とアルゼンチンタンゴのミックス「Arab Tango」あたりは聞いてみたい。/タイトルにもなってるモロッコのジャジューカ。散々秘境だと聞かされてきたサラームさんが、最寄駅から30分でついたのはご愛嬌か。すごく魅力的に語られるその音楽に触れてみたい思い。/イスラエルで才能豊かな音楽家を育てるゆりかごの一つが軍のミリタリーバンドであったとは、という気づき。/などなど。聞いてみたい歌手、バンドがてんこ盛りで、これから一つ一つ紐解いていくのが楽しみで仕方ない。