【小説26巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身5」

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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784866991337

作品紹介・あらすじ

TVアニメ第3期制作決定!ビブリア・ファンタジー最新刊!

感想・レビュー・書評

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  • 下剋上というからには、最後は当然……と思っていたので、ついにという感じ。

    貴族院に入ってから雰囲気が変わっていたが、久々にローゼマインのたくましい商人ぶりが見られて、おもしろかった。

    今回は、影の薄かった第一王子のジギスヴァルトが、表に。
    王族はもともと身勝手なものではあるが、第二・第三王子は根底の人のよさが感じられるのと比べると、ひどく自己中心的に見える。

    ほとんどが領主会議で、時間的にも場所的にもあまり進まないが、物語としては大きな転換点。

  • オモチロカッタ、、
    完結巻に近づいてきて、妙にドキドキするが
    面白さも加速。とうとう、次期ツェント、、
    ジギスヴァルト王子、ムカつくわ、、。彼に比べたらヴィルフリートはただの思春期の軽度なアホ。
    そして、もしかしてフェルディナンドも学生時代に祠巡ってるんちゃうんか?だったらおもろいな、と思う。書庫の奥にはいるには、社会的に王族のクランであることが必須のようだが、DNA的なものは?そこらへんが気になる。もし、DNAだけでもオッケーなら当時のフェルディナンドは入れたのか?入ってたらおもろいのに。
    DNA王子と平民が一番王にふさわしいちゅう、すばらしい設定ではなかろうか。こういうアンダードッグ系はアツいわ。下克上やねぇ。

  • 学生のいない貴族院って不思議な感じ。領主会議はこういう雰囲気で行われてるんだなぁ。ほんとに、貴族院での領地対抗戦は領主会議の前哨戦なんだと感じた。
    相変わらず規格外のローゼマインに対して、「予想通り想定外だけど想像以上」と評したアナスタージウスがよかった!
    王族で一番ローゼマインを理解してると思う。
    そして、だんだん人となりが見えてきた王族たち。第一王子はヴィルフリートと同族の匂いがしてきた。よくない方の。
    祠めぐりでちゃんと一つ一つヴァッシェンして清めてから入るのは、王族の強制や仕方なくではなく、ローゼマインの自主性を感じる。育ちが出てくるなぁー。
    今回特によかったのは、王族に対して一歩も引かず商人聖女として力を発揮できたところ。平民時代からの叩き上げとも言える経験の差が出たね。ほんとすごい。

  • 領内の不和の後は、今度は王族内のゴタゴタに巻き込まれるローゼマイン。中央に良い感情が持てそうにない…

    テーマは立場と視点。皆大事なもの、優先するものが違う。
    王族として、国の将来を最優先するのはたぶん間違っていないのよね。ただ、グルトリスハイトを持たないからか、ツェントとしての教育を受けていないからか、粛清で恨みを買っているからか、それとも裏で暗躍するものがいるからか、、
    王族に必要なカリスマ、引っ張る力、従わせる力が無い。
    王や王太子がグルトリスハイトを得るのが難しそう、とわかった時、それぞれの思惑が急に入り交じる。
    たぶんアドルフィーネは一番の被害者。

    ″エグランティーヌはいつもと変わらない柔らかな笑みを浮かべているけど、全く望んでいないというわたしの言葉は無視された。″
    グルトリスハイトが目前にあるとわかった王族は、ローゼマインやエーレンフェストのことなど考えてくれない。

    ″正面にいるのは、王族でなく交渉相手だ。ジルヴェスター達と同じで、普通の王族は交渉を文官に任せていて、承認や却下をするだけの立場である。
    ベンノさん!力を貸してね!″
    実は一番の功労者はローゼマインに目を付けて商売を教えたベンノさんかもしれない(笑)
    市民革命後に金策に疎い貴族があっという間に没落したように、利に敏い商人にお坊っちゃん達がかなうわけないのよね。
    たぶんディートリンデみたいな不思議ちゃんが一番相性悪いと思う(笑)

    ●ディートリンデの、わたくしツェント候補ですもの行動録
    ・領主会議中に地下書庫で「グルトリスハイトを持たない者を王族と呼ぶのはおかしいでしょう?」とか言っちゃう
    ・そのセリフを王の第3夫人(マグダレーナ)にも言っちゃう
    ・真のツェントを得るためにローゼマインを中央神殿に入れろと他領を煽る(ゲルギオーネの入れ知恵)
    ・奉納式不参加のオルドナンツの返事に、「自分がツェントになればいつでも儀式はできる」とか言っちゃう

    ●ジギスヴァルトの(上手くいかない)俺様的行動
    ・祝福を受けた弟夫妻に対抗し、結婚式で祝福を授けるようにアナスタージウスに圧力をかける
    ・ジルヴェスターにローゼマインを中央神殿に入れるよう要請
    →断られる
    ・(保護者に断られたので)ローゼマイン本人に直接会って言質を取ろうと側近の入れない地下書庫で話をする
    →論理攻めでコテンパンにされる
    ・アドルフィーネに魔力要員として過ごすよう言いつける
    →普通に反論され、非常識な王子だと大領地の好感度を落とす
    ・アドルフィーネに、ローゼマインを成人後に第3夫人にするから協力しろと一方的に通告
    →普通に思惑を見破られ、さらに好感度を落とす

  • 相変わらずダメンズに翻弄されるエーレンフェストとローゼマインですが、ベンノとフェルディナンドの教育の賜物でしょうか、しっかりと自領を守るローゼマインの活躍に溜飲が下がります。

    ますます騒動の渦中に置かれることになったローゼマインのこの後と、彼女の活躍でフェルディナンドが少しでも救われるのか、気になるところです。

  • フェルディナンド様のSS
    アーレンスバッハの現状がかなり酷い
    領主一族が大領地なのに少ないというのもあるし
    よりによってゲオルギーネが前アウブの第一夫人として権力を持っているのと
    ディートリンデをいいように使い捨てようとしている
    他にもフェルディナンドが断りにくいように幾重にもの策を巡らせてそう
    ゲオルギーネの権謀術数がどこまでなのか計り知れない
    怖いよなぁ


    星結びに闇のマントと光の冠が必要というイマヌエルのいやがらせ
    ローゼマインにというよりは、王族への反抗?
    まぁローゼマインはシュタープで同時に二つの神具を作れるようになっているから問題なかったけどね

    ところで、シュタープで二つの神具を作るのはどのくらいの非常識なんだろうか?
    剣と盾や複数の盾を作るのは、最初からそのようにシュタープをイメージするからで
    先に神具を作っておきながら追加で作るのが異常という事でよいのだろうか?
    昔のツェントやツェント候補が星結びの儀式をやってたときって、自分でマントと冠を作ってたのかな?
    それとも神殿の神具をまとってただけなんだろうか?


    リュールラディ視点SS
    ローゼマインとフェルディナンドの切ない恋物語を神話に置き換える物語
    メスティオノーラとエアヴェルミーンが実際にそんな感じというね
    まぁ、実際のメスティオノーラのエアヴェルミーンへのべったり加減もどうかと思うけど
    あれはフェルディナンド様がそもそもアレだからなぁ

    とりあえず、既にいる恋物語作家のエルヴィーラと、万能作家のローデリヒに加えて、ユルゲンシュミットにおける新たな作家の誕生秘話ですねぇ


    ローゼマインを迎えに来たジルヴェスターが、地下書庫のような巨大な魔術具の中に妊婦は入れられない
    どんな影響があるかわからない
    と言っている
    だとすると、転移陣程度なら大丈夫という事だろうか?
    ちゃんと検証してるのかな?
    ユルゲンシュミットの医療の論理的立脚の背景がわからないので何とも言えないけど、日常使いの魔術具が妊婦と胎児にどのような影響があるかは調べられていると思いたいなぁ


    やっとローゼマインはメスティオノーラの書を手に入れるとこまできた
    祠の中だと周囲の時間は止まってたけど
    じじ様のところではローゼマイン以外の時間は早く進んでたんだよね
    これってアーンヴァックスの成長があったから?
    普通にダウンロードするだけだったら外の時間はそんなに過ぎてないのだろうか?
    後にフェルディナンド様が来たときは別の所から出てきてユストクスとエックハルトを心配させてたので、もしかしたら時間が止まっている可能性もある
    うーむ、よくわからん


    王族からの中央神殿入りや養子要請について
    ジルヴェスターは何だかんだ言っていいやつだよなー
    ちゃんとローゼマインを慮っている

    一番の効率や手間のかからなさを考えたら、結構前に始末されていたか、すぐに養子縁組を解いて上級貴族にしてたでしょうにね
    自らの判断で巻き込んだ以上はちゃんと責任を取る覚悟があるところがカッコいいよね


    そして、商人聖女は全編通して屈指のザマァ
    顔色が悪い王族もどっこいどっこいだけどね

    やはりローゼマインとジギスヴァルトは格が違う
    立場に胡座をかいて人に命令ばかりしてる人と、幼い頃から自分の欲望を叶えるために海千山千の遣り手達と交渉してきたローゼマインが勝負になるわけがない
    ローゼマインの切れる札の数や質に対して、ジギスヴァルトの手札は王族という事だけだものね

    自らの立場を材料に交渉するのは1部でもあったけど
    平民から青色巫女見習いの時は神殿長を威圧の力技に比べるだけだったのに対し、随分と強かになったよなぁ

    出せる条件だけでなく、アンゲリカ直伝の憂い顔という態度も含めて交渉を有利に進めてるのウケる

    もしフェルディナンド様が連座になったときに暴走してどうなるかわからないという脅し
    後にジルヴェスターが「本当に脅していたのか!」と顔が真っ青になるやつ
    ローゼマインが意識してなかっただけで、若干の威圧になってたのかも?

    ありえないし考えたくないifストーリーだけど、フェルディナンド様が連座になったら暴走したローゼマインのせいで死屍累々のブラッディカーニバルの可能性もありえたのか……


    そしてオルタンシア様……
    オルタンシアが始末されたのは、ヒルデブラントがシュラートラウムの花の事をラオブルートに漏らしたのが決定打
    まぁ、他にも色々と巡り合わせが悪かったけど
    何ともやるせないなぁ……

    ところで、ラオブルートの顔の傷ができたのはいつどうやてなんだろ?
    ふぁんぶっくに書いてたっけ?
    もしかしたら、離宮が閉鎖される時に何かゴタゴタがあったのかなぁと思ってしまう

  • ★「え? 自分が住む建物の中に図書室を設置するのは当然ではありませんか?」p.286
    ▶中央に呼ばれての星結びの儀式。▶貴族院の図書館で古い文献の現代語訳を行う図書委員たち。▶「シュラートラウムの花」とは?▶グルトリスハイトに関わる危険領域に踏み込みつつある。▶おそらく現在もっとも次期ツェントに近くなったローゼマインは自分の身と引き換えにどれだけエーレンフェストに利益をもたらすことができるか商人スイッチを入れる。フェルディナンドを救うために。そして自分の図書館を得るために。▶いずれ中央に突っ込んでいくとは思っていましたがこういう形になりますかぁ。

  • 下剋上最終段階王族にまで登りつめるか!?
    望みがかなわないと知った時のローゼマインの感情を露わにした行動が印象に残った。あとは、貴族院に行ってるのに学校じゃないから、可愛らしい服を着ているのね。
    王族になっても、エーレンフェスト里帰り自由にできるような立場は望まなくていいのか気になった。
    今回のポイント
    ヒルデブラントの母、ダンケルフェルガー出身。ダンケルフェルガーの人って良い人多いね。
    いのりたりない、の謎とけるが、じじさまは?
    シュラートラウムの花とは?中央騎士団長ラオブルートがゲオルギーネと繋がってたらやだなぁ。妻のオルタンシアにも類が及ぶってことだよね?離宮のこととか、今回はエピローグにも次への情報たっぷりでした。

  • 商人聖女と望まぬ結婚を読むとジギスヴァルトの悪い意味での王子様っぷりがわかる。今まで批判されることも拒否されることもなくきたから商人モードのローゼマインにガンガン来られたらどうすればいいのかわかんないだろうなぁ。ベンノさんも自分の教えが王族相手にも披露されることになるとは思わなかったろうに。ボニファティウスが領主一族最年長らしくジルヴェスターとローゼマインに苦言を呈するところも良かった。ちゃんと言ってくれる人は大事よね。フェルディナンドが今回もお手紙だけで寂しい。

  • ♯王族養女
    ♯ツェント候補
    ♯祠巡り
    ♯王族との交渉

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著者プロフィール

香月美夜(かづき みや)
小説家。1月22日生まれ。中学2年生の頃より小説を書き始め、社会人となり結婚後、子どもの世話がひと段落してから執筆を再会。2013年より小説投稿サイト「小説家になろう」で『本好きの下剋上』を公開して人気作品となる。2015年にTOブックスより書籍化され一般誌デビュー、シリーズ化される代表作になる。同作シリーズは累計100万部を突破し、「このライトノベルがすごい! 2018&2019」2年連続第1位に輝き、テレビアニメ化も決定した。

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