クラムボンはかぷかぷわらったよ

著者 :
  • 岩手日報社
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本棚登録 : 29
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872014273

作品紹介・あらすじ

 「銀河鉄道の夜」「やまなし」「氷河鼠の毛皮」「虔十公園林」「水仙月の四日」ー。いま読んでほしい宮沢賢治30作品を「しょくぶつ」「いきもの」「こころ」など、テーマごとに6章にまとめ、あらすじと読み解きで解説。岩手県紫波町在住の著者による清新なアプローチで賢治の思いに迫り、作品の魅力に新たな光を当てた意欲作。
 「心を育てる名作ガイド 親子で読みたい宮沢賢治」(2009年、PHP文庫)を改題して加筆修正し、書き下ろしを加えて再構成した。

感想・レビュー・書評

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  • クラムボンはかぷかぷわらう|澤口 たまみ|note
    https://note.com/tamamushi24/n/n26a36d3ba7c2

    クラムボンはかぷかぷわらったよ | 岩手日報
    https://books.iwate-np.co.jp/shopdetail/000000000147/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      goya626さん
      確かに、、、宮澤賢治の作品には、謎が多いですよね。独特の語感とか。。。
      goya626さん
      確かに、、、宮澤賢治の作品には、謎が多いですよね。独特の語感とか。。。
      2021/05/07
    • goya626さん
      魅力的ではありますが。
      魅力的ではありますが。
      2021/05/07
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      goya626さん
      にゃ!
      goya626さん
      にゃ!
      2021/05/07
  • 2021

    澤口たまみさんの読み解く「宮沢賢治」作品

    まず、「まえがき」が素敵
    ひとはなぜ、文章を書くのでしょう。
    人生には忘れたくない瞬間が存在するのは確かです。
    時間は、わたしたちの傍らをするすると流れてゆき、決して止まることはありません。

    書くことは、薄れゆく記憶を留めるための、最も手軽で確実な方法です。言葉には、忘れたくない思いを、そっと保っておく力があるのです。文を読み、そこに保たれた思いを受けとるのは、年月を経たあとの自分かも知れませんし、楽しく嬉しい時間を共有したかつての友人かも知れません。言葉に託して思いは、会ったこともない未来の誰かにだって届けられます。いっぽう悲しいことでも、文に書いてしまうと不思議と少し楽になります。文章は、まるで気持ちを入れておく箱のようです。


    第一章 しょくぶつ
    おきなぐさ
    チュウリップの幻術
    ひのきとひなげし
    やまなし
    いてふの実

    第二章 いきもの
    蛙の消滅
    カイロ団長
    毒蛾
    よだかの星
    手紙 四

    第三章 どうぶつ
    獅子踊りのはじまり
    なめとこ山の熊
    フランドン農学校の豚
    注文の多い料理店
    氷河鼠の毛皮

    第四章 しぜん
    狼森(おいのもり)と笊森(ざるもり)、盗森(ぬすともり)
    オツベルと象
    風の又三郎
    水仙月の四日
    ブスコーブドリの伝記

    第五章 こころ
    貝の火
    祭の晩
    雪渡り
    土神ときつね
    シグナルとシグナレス

    第六章 みらい
    セロ弾きのゴーシュ
    虔十公園林(けんじゅうこうえんりん)
    十力の金剛石(じゅうりき)
    ひかりの素足
    銀河鉄道の夜


    p169 雪嵐が起こりやすいのは、2月の節分のころ
    キリスト教の「四旬節」であろう。英語では「レント」ラッパ水仙の英名は「レントリリー」

    四旬節とは、復活祭の前の日曜日を除く40日間
    復活祭は春分の日のあとの満月から数えて最初の日曜日

    決まった日づけを持たない四旬節を水仙月と呼び変えてる

    用心した方がいい日

    賢治は自然が二面性を持つことを記している
    雪の保温効果と冷たさと

    恵と過酷な試練


    大畠ヤス

    抑揚のある、リズムのよい言葉の音韻を大切にしていた

    「ひかりの素足」は「青森晩歌)の心象スケッチと同時期に書かれた

    法華経の根本精神は、誰にも仏になる素質が備わっていて、すべてが平等であること

    銀河鉄道の夜
    イギリス海岸で溺れる生徒ができたら死ぬことの向こう側まで一緒について行ってやらう」

    『注文の多い料理店』の序
    なんのことだか、わけのわからなきところもあるでせうが、そんなところは、わたくしにもまた、わけがわからないのです」
    「けれども、わたくしは、これらのちひさなものがたりの幾きれかが、おしまひ、あなたのすきとおったほんたうのたべものになることを、どんなにねがふかわかりません」

  • 宮沢賢治さんの有名な作品を、澤口たまみさんの視点からより深く読み解くきっかけを与えてくれる文献。
    「こういう見方もできるのか」「あの言い回しにはこういう解釈ができるのか」と気付かされた。
    また賢治さんの作品を読み返せば、新たな発見が出来るはず。そんな研究の後押しとなる本。

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著者プロフィール

澤口たまみ 岩手県生まれ。岩手大学農学部で応用昆虫学を専攻、修士課程修了。著書に『虫のつぶやき聞こえたよ』(白水社・第38回日本エッセイストクラブ受賞)、『宮澤賢治 雨ニモマケズという祈り』(共著・新潮社)、『昆虫楽園』(山と溪谷社)、『たまむし日記』(ツーワンライフ出版)などがある。絵本に『わたしのあかちゃん』『みつけたよ さわったよ にわのむし』『いもむしってね…』『わたしのこねこ』『だんごむしの おうち』『はるのにわで』(以上、福音館書店)などがある。「ちいさなかがくのとも」にも著書多数。

「2022年 『どんぐりころころむし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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