富野由悠季 全仕事 (キネマ旬報ムック)

  • キネマ旬報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784873765143

感想・レビュー・書評

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  • 1999年刊行。
    というと「ブレンパワード」を終えて「∀ガンダム」が開始したところ。
    富野の作品順に、富野のインタビュー、関係者へのインタビュー、作品小論など。
    関係者の富野語りが面白い。

    <主な内容>
    ○富野由悠季ロングインタビュー
    序 章 生い立ち(1941~1963)
    第1章 虫プロとコンテ千本切り時代(1964~1972)
    第2章 サンライズ創成期(1972~1978)
    第3章 ガンダム大地に立つ!!(1979)
    第4章 異世界へ……(1980~1984)
    第5章 ガンダム・サーガ(1985~1994)
    第6章 富野世界の小宇宙(1995~1999)

    ○対談
    富野由悠季 × 奥山和由、本広克行、福井晴敏

    ○インタビュー
    池田繁美/植田益朗/浦上靖夫/湖川友謙
    塩屋翼/杉井ギサブロー/すぎやまこういち/鈴木良武
    関岡渉/高橋良輔/前田真宏/安彦良和/山浦栄二/山賀博之

    ○富野由悠季フィルモグラフィー
    1964~1999
    ほか

  • 出版当時までの富野由悠季のアニメ人生の総括です
    が、一つのストリーとして面白すぎます。下積みからガンダムの成功、その先の苦悩。周囲の人間の膨大なインタビューにも支えられて、一級のドキュメンタリーになってます。

    虫プロからコンテ千本切り時代を経て、トリトン、ザンボット3、そしてガンダムでアニメを革新するところまでは輝かしい成功物語です。でもここからが本番。辛いけど面白い話がたっぷり。

    ダンバイン前後に作家主義に陥って監督自身がバイストンウェルから帰って来なくなる時代。次に作家性がジリ貧になるのを承知でビジネスを取りガンダム続編を引き受ける。しかし周囲のお膳立てへの不満もありモチベーション不足。そしてVガンダムでメンタル病みながらめちゃくちゃやってガンダムを潰しに行くが続編の話が出て絶望。長い療養期間を経てブレンパワードやターンエーで復活。ウォルト・ディズニーの伝記に勝るとも劣らない面白さです。

    映像の変化の心理的な影響を使って物語を作る技術論の人なので、欲を言えばそのあたりをテーマにしたコラムがもっとあっても良かった。

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著者プロフィール

大林宣彦監督が残した言葉や関係者の証言をふりかえり、足跡をたどることで、改めて大林監督と大林映画を捉え直す。大林映画の素晴らしさ、面白さはもちろんのこと、監督の映画作法、フィロソフィーを次の世代に伝えていく、大林宣彦監督のこと、大林映画をいつまでも記憶にとどめてもらうための集大成となる1冊。

「2021年 『大林宣彦メモリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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