科学史から消された女性たち: アカデミ-下の知と創造性

  • 工作舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (443ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875022077

作品紹介・あらすじ

17世紀のデカルト主義者プーランは、「知性に性の区別なし」と書いて、女性が男性と同様に社会・文化の世界で活躍する道を開いた。にもかかわらず、その後の科学革命の歴史には、女性科学者の名はほとんど登場しない。なぜか?科学の発展を陰で支えながらも、歴史の表舞台に登場できなかった女性たち-自然哲学者マーガレット・キャベンディシュ、数学者エミリ・デュ・シャトレ、昆虫学者マリア・メリアン、天文学者キャロライン・ハーシェル…。著者は、彼女らの優れた業積を次々と紹介し、彼女たちが科学の表舞台から消されていった社会的背景や、当時の性差についての価値観を明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 特集・消されたのは誰か? /工作舎
    https://www.kousakusha.co.jp/ISSUE/kesareta.html

    科学史から消された女性たち/工作舎
    https://www.kousakusha.co.jp/BOOK/ISBN4-87502-207-7.html

  • 日本人ノーベル賞受賞者が少ないのは、言語の問題をよくしてきされている。
    女性のノーベル章受賞者が少ないのは、全く異なる理由らしい。
     ロザリンド・フランクリン
     リーゼ・マイトナー
    など、女性の科学者が、なぜ、輝かしい受賞暦がないか、
    受賞暦がないために、科学歴史にのこらないのは、おかしいという2つの視点がある。

    後者は歴史家の不勉強なので、本書のようなものがでれば補うことが可能だ。
    前者は、歴史家の問題ではなく、科学界の問題だろう。

  • 17世紀のデカルト主義者プーランは、「知性に性の区別なし」と書いて、女性が男性と同様に社会・文化の世界で活躍する道を開いた。にもかかわらず、その後の科学革命の歴史には、女性科学者の名はほとんど登場しない。なぜか?科学の発展を陰で支えながらも、歴史の表舞台に登場できなかった女性たち―自然哲学者マーガレット・キャベンディシュ、数学者エミリ・デュ・シャトレ、昆虫学者マリア・メリアン、天文学者キャロライン・ハーシェル…。著者は、彼女らの優れた業積を次々と紹介し、彼女たちが科学の表舞台から消されていった社会的背景や、当時の性差についての価値観を明らかにする。

  • 改訂新版有り

  •  科学研究において女性が平等な立場になるまで,どんな弊害があり,それによって女性はどんな立場に追いやられてきたのか…科学の進歩の舞台から見えなくなっている女性研究者たちについて,そのころの時代背景,そのころの哲学的な思想などに言及しながら,詳しく教えてくれる本です。本書には,新版も出ているようなので,今後手にとる方は,そちらの方がいいでしょうね。
     本書と同名の本がブルーバックスから出版されていて(わたしのブクログにも登録してあります),それが盗作と判断されているということを知ったので,本家本元の本書にもあたってみようと読み始めました。
     で,ハッキリ言うと,扱っている内容の豊富さでいうと,圧倒的に本書の方が多いし,時代背景やら哲学的背景が分かりやすいです。ただ,私が読んだだけでは,盗作かどうかは判断できませんでした。一方,個別の事例をいくつか知りたければ,ブルーバックス版もお薦めします。
     ブルーバックス版が挙げている女性科学者のうち,本書でも詳しく挙げているのは,ウィリアム・ハーシェルの妹キャロラインくらいじゃないかなあ。
     本書の「第9章 閉ざされた公けの道」(303ペ~325ペ)で取り上げられている科学者は,解剖学者のマリー・ティルー・ダルコンヴィル,ドイツ初の医学博士ドロテア・エルクスレーベン,ドイツ初の女性博士ドロテア・シュレーツァー,そしてキャロライン・ハーシェルです。

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著者プロフィール

スタンフォード大学科学史教授。科学史および科学にジェンダーの視点からメスを入れ、「普遍的かつ公正な科学」幻想を明らかにし、来たるべき方向を示唆する。性差に配慮した技術革新、「ジェンダード・イノベーション」を提唱し、欧州委員会の協力のもと、プロジェクトを展開。

「2022年 『科学史から消された女性たち 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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