- Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
- / ISBN・EAN: 9784875022398
感想・レビュー・書評
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天才数学者ラマヌジャンの伝記。この人が真っ当な数学教育を受けていたら現代の数学がもっと進んでいるだろうと言われる人。一方で旧態依然とした教育制度の中でこの人が神からの啓示を受け続けたかどうかは未知数。教育制度は両刃の剣ですね。
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数学界の偉人というと一にガウス、二にアルキメデス、三に---というところで意見が分かれるのではないでしょうか。 私の場合は、三に例のe、π、i(虚数単位)、-1(整数単位+負数)を組み合わせた等式の美しさでオイラーを挙げますが。しかしながら、今まで読んだ数学者についての本でエッセー的に出てきていたラマヌジャンという人のことがずっと気にかかっていた。初めてラマヌジャンの伝記的長編を読む。 最初の数章はいわゆる伝記にありがちなラマヌジャンの生い立ち。たいてい伝記というものは、親、先祖の説明から幼少のころ、子供のころと書き綴っていくので このあたりのつまらなさをいかに我慢するか、とばしてしまうかが勝負どころですね。ただし、今回はラマヌジャンがその斬新な発想を信奉する「ナマギーリ女神」による提示によるものだと主張していたことを知っていたので、丁寧に読む。
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あなたにとって天才とは?聞かれてイメージする人の内の一人
インド人の数学者でインドでは切手になるほどの人物、S・ラマヌジャンの伝記。ずっと読みたかったが、やっと今回読むことができた。
本の序盤は、インドの風土、習慣やバラモン教の教えなどを詳細に説明をしていた。なぜそこまで詳細に描くのか目的がわからないままだったが、それは終盤に彼に訪れる残酷な影を説明するために必要な描写だった。
数学的な知識はほとんど必要なく、ラマヌジャンが研究していたのは、日常的に取り扱っている数字の「数」そのものの研究だったので、何を研究していたのかはわかるようになっている。(πや素数の分布に関するようなことなど)
しかしその公式の証明自体は、当の本人はしておらず、当時の数学者がなぜその公式が出てきたのか、わからないままであり、まるで神から公式のみを与えられたように、そこに存在してるらしい。
その魔術師かの様な「直観力」は誰しも付いていけるものではなく、ただただ「天才」と称するしかないようだっだ。
しかし渡英し、最先端の数学にふれていて瞬間は僅か4年しかなく、その4年間で世界にその名を轟かせた。が、僅か32歳で逝去。
う~ん もやもやが心にどうしても残る。「もし」がたくさん出てきてしまう。インド人でなかったら、宗教が、渡英していなかったら、最大の理解者であるハーディ氏が親友であったならば、
世の中の進み具合がちょっと変わっていたかも、また本人も幸せになれたかも -
数学界で最も神秘的な数学者ラマヌジャンの数奇な人生を描いた伝記本。
インドの片田舎で生まれ、独学で数学を学んだ青年が英国の大数学者G.H.ハーディに見出され数学の画期的な理論や公式を次々と発表、後にさまざまな分野で応用されることになる・・・
天才のエピソードは本当におもしろい!ラマヌジャンも凄い素敵やねんけど、ハーディがもう最高なんよね。 -
とても読み応えのある本。
当時の状況とラマヌジャンについてよく知ることができた。 -
1887年12月22日、ラマヌジャンはインドの極貧バラモン階級の家に生まれた。幼少の頃から天才の片鱗を見せた。奨学金を得て大学に進学するも、数学に熱中するあまり他の科目がおろそかになって落第。遂には奨学金が断たれ、退学となる。それでも彼は数学を手放さなかった。
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