弱さの研究―弱さで読み解くコロナの時代―

  • くんぷる
3.60
  • (2)
  • (5)
  • (1)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 75
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875510512

作品紹介・あらすじ

失敗や行き詰まりというものを大事にする文化、それを活かそうとする文化、だから、がっかりしている人を見ると「いやー今日のうなだれ方いいね、君も成長したね」ってなったり、「病気が良くなったら不安が増えた」という仲間には、「残念ながら回復したんだね、おめでとう」と言ったり、反転の文化に、このコロナの時代のような不確かな時代を生きる大切な何かがある、そのようなことを本書は述べる。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 《べてるの三密》
    密な相談~とにかく相談し合う
    密な繋がり~孤立を防ぐ
    密な確認~自分で判断せずに、確認し合う

    べてるの圧倒的な強みは「助けて」が言えることではないか。「助けて」を受け止めるスタッフ、当事者である仲間、そしてドクターがいることで「相談」できる環境なのだろう。
    孤立と孤独はメンタルに悪い。悪い時ほどさらに悪くなる原因になる。繋がりがあれば「孤立死」というものは無くなる。繋がることでの安心感はとても大事なものである。
    自分の考えに自信がない時はもちろんだが、自信がある場合も、自分の考えに偏りがないか?さらに良くできる方法はないか?と「確認」することは大事である。そして確認できる仲間も必要である。

    コロナ対策の三密があるが、べてるの三密の方が心の健康に必要なのは間違いなく、正しく恐れることができるのではないか。コロナ禍は見えづらかったものが沢山炙り出されている。べてるの三密はコロナ禍に限らず平時においても重要である。精神障害者支援の場面だけではなく、全ての人たちが社会で暮らすために必要なものである。それにもかかわらず炙り出されていると感じるのは、社会の「繋がり」が希薄になっていて、「助けて」が容易に言えないからだと思う。
    世の中の多くの人が見下す精神障害者ではあるが、多くのことを学ぶことができる。少なくとも私は「べてるの三密」は足りていない。だから素晴らしい学びになった。

  • 面白かった

  • 命を燃やしていると言う生命感覚。

    どうせみんな障害者になる。
    どんな苦労を選択するのか。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50258917

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

北海道医療大学大名誉教授、社会福祉法人浦河べてるの家理事長。
主な著作に『増補改訂 「べてるの家」から吹く風 』二〇一八年、いのちのことば社。『新・安心して絶望できる人生 「当事者研究」という世界』二〇一八年、一麦出版社。『技法以前―べてるの家のつくりかた』二〇〇九年医学書院。『弱さの研究』(共著)二〇二〇年、くんぷる。ほか。

「2023年 『弱さの情報公開―つなぐー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

向谷地生良の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×