- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784876721214
作品紹介・あらすじ
引きこもりには、往路・滞在期・帰路がある。そのプロセスを十全に歩みきることしか、引きこもりからの帰還はありえない。引き出し症候群と、その周辺にある考え方を論理的に批判し、引きこもり現象を全面肯定する。
感想・レビュー・書評
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とても読みやすい本だった。
引きこもりを病理として捉えるのではなく、社会現象として分析していた。基本的スタンスは肯定的視点である。
作成日時 2007年03月05日 19:30
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「引きこもりの期間が、作家としての自分の源」~そんなふうに書いていた人がいた。今思うと、家で音楽を聞いたり、本を読んだりして自分の中を耕していたそうな。
~そんなエピソードを知ってから、引きこもりを良い方向から捉えると未来を創るエネルギーになるのでは?という疑問が片隅にあり、タイトルに惹きつけられた。
社会現象としての背景・ステップ・秘めた可能性などに触れられているようで、これから読むのが楽しみである。 -
これまでの社会的引きこもり論にはその「社会的」なるもへの言及がなかった。さらに、その結果「引きこもり」を病理とみなし、治療の対象と考えてきた。本書は、これまでの引きこもり論を徹底検証する中から、その発生から回復までのプロセスを丹念に考察する。さらに一歩踏み込んで、「正しい引きこもり」についての提案を行っている。『ついていく父親』『母という暴力』に続く、著者渾身の書き下ろし。