- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784877286200
感想・レビュー・書評
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究極の愛なのか、狂気の愛なのか。
小川洋子の新たな境地がここに始まる。
私の個人的な意見としては、究極のマゾヒズムと、どこか日本っぽくない文章の甘美さ、官能小説の
ような荒々しいエロスじゃなく、芸術に満ち溢れたエロス。すべてが詰まっています。
映画化されたみたいなので、ぜひ見に行きたいです。 -
老人と少女のエロティシズム。
純愛とも思えなかった・・・ -
著者の作品において、固有名詞が使われることは決して多くない。かわりに彼らに与えられるのは「役割」だ。
技師、兄、目医者、夫、執事。
それぞれがそれぞれの欠落や余剰のまえで立ち尽くす様子を、筆者は丁寧に、低い温度で、しかしながら気持ちの良い手触りで描き出す。
本書において、その法則は「翻訳家」というかたちで表在し、かつ、その法則を破るかたちで「マリ」が存在する。
愛欲は文学会において常に付きまとう永遠の題材で(それはまるで双子の兄弟のようだ、文学と愛欲。)、本書も凡そそれに則った、歪みに惹かれる少女の図と見ることもできるだろう。
しかし、読者がそれ以上に感じるのは、ひとがうまれながらにしてもつ欲望の清らかさと醜さだ。嫌悪感や恐怖から解放されたさきに、快楽があるのは世の通りである。
少女が惹かれていく様を、「ああ待って、そんなに気持ちよく落ちていかないで」と思いつつ、ほんの少しの羨望を抱くのが、ひとつの読み方なのではないだろうか。 -
盲目的で異質な純粋でありながらさらりとした質感。
暑い夏の海に降注ぐ日差しが、淡い悲しみともほんの少しの寂しさともつかない感情を呼び起こす物だと初めて知った。
ほの甘い秘密。-
「さらりとした質感」
小川洋子は結構好きなのですが、この話は未読。夏になったら読んでみようかな、、、「さらりとした質感」
小川洋子は結構好きなのですが、この話は未読。夏になったら読んでみようかな、、、2012/04/12
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旅の行き道で読む。
手先が器用、仕草と言葉が美しいこと。
悲しいけど終わり方がいい。
最後のほうの「何もかもがどうでもよかった〜」辺りの文章がすき。
人には薦めにくいけど -
不思議な文章。
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【かくも美しき密室の調べ】
今私が一番読んでるのは誰かと言われば間違いなく小川洋子だ。彼女の言葉はいつも一定のリズムがあり、その音はどんなに醜くくても、澄んで美しい。
世界にぐるぐるにされた時、ヒンヤリとしたあの密室で私も髪を切り落とされたい。
小川洋子さんの毒に久しぶりにあたりました(^_^;)
読んでいいのかな私?って思いましたもの……笑
小川洋子さんの毒に久しぶりにあたりました(^_^;)
読んでいいのかな私?って思いましたもの……笑
いいね!有難う御座います。
「おにぎりの本」のおにぎりのポイントを追記しました。
見てください。
やま
いいね!有難う御座います。
「おにぎりの本」のおにぎりのポイントを追記しました。
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やま
今年もよろしくお願いします。
おにぎりの件、了解しました。
今年もよろしくお願いします。
おにぎりの件、了解しました。