エフスタイルの仕事

  • アノニマ・スタジオ
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (155ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877586683

感想・レビュー・書評

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  • 地元新潟をはじめとした地域の産業、職人たちの技を、現在に生きる生活者に届く新しい商品として提案するエフスタイル。作り手を訪ね「もの作り」の現場を知ることからはじめ、商品を届けるまで一貫して手がける、新たしい仕事の形。

  • 昨今流行りの「シンプルでこだわりのある生活」は、自然であるはずなのに、いつのまにかその生活スタイルがブランドになってしまっているように感じて、落ち着きなく座り直してしまう。
    エフスタイルはそういう「丁寧な生活」の記号である手仕事を扱っていながら、全く異なる空気を醸し出している。指に触れる感触、温度、本当の毎日の生活(写真を撮るから食べるの待ってて、じゃなくて。まさにいま盛り付けられホカホカと湯気をたてているお膳を頬張るような)。
    製品化への遠い道のり、紆余曲折は、感情を交えず淡々と書かれているのに、何度も熱いものがこみあげてきて参った。点々と残る2人と職人たちの足跡が見える。強さにうたれた。何度も読み返したい。

  • お!

    て思った。

    エフスタイルのことはずっと知っていた。
    西村氏の本に紹介してあったから。
    私の中で、仕事の観方について、その価値観を一新した本は
    いまでも私の中でずっと輝いている星みたいだ。

    そのエフスタイルの本が、あるんだって、知って。
    立て続けに、情報が入ってきたから、びっくり。

    「エフスタイルに聞いた85の質問」
    「SODAKOの造形」

    水をごくごくと飲むように、ひたすら読み続けた。
    次から次へと文字を辿っていく。

    ファストよりスロー
    というよりも、本当にやりたいことのために
    必要な速度感が、「スロー」だったというだけで
    必要なコミュニケーションや

    「作るまで」に必要な時間
    「届くまで」に必要な時間
    使い手に「馴染む」までに必要な時間

    そういうものは、いつだって、「スローなんだ」ということ。

    時間がかかるのだ。

    映画でも、本でも、小説でも。何でも、そうだ。

    本に出合う。出会った本を読む。
    読んで、自分の人生の一頁に書き加えられるまで

    人によってはとても長い時間がかかるかもしれない

    そもそも、物と人が出会って、それが溶け合うまでに
    時間というものは必要なのだ。

    物を作るということは、その一連の中に身を投じて
    形を変えながら、生き残っていくことなのだと。

    ありとあらゆる商品というものは、形を変えていく。

    ――そういえば
    お気に入りの修正テープがあった
    たぶんあれほど馴染んだものは、もう出会えないかもしれない、というくらいに、はまった修正テープ

    でもそれは、もう作られていない。

    読んで、そうなんだ、て思った
    そもそも製造とは、そういうものなんだ。

    車だって、そうだったな、と思う。
    言われてみれば、CDだって。
    本もそうだし。(詩人、高田敏子氏の詩集を集めた時はずいぶん苦労した)

    ちなみに帯文に西村氏の言葉があって
    繋がった、と思った。

    これも、一つの出会いで
    自分がそうして、詩を作っていくことも
    出会いを、作っていくことと言うことで
    言葉も、そうだし。

    あぁ、そういうことなんだ、と思った
    私のやっていることの意味って、そういうことなんだ、と思った。

  • 新潟で犬のマットをつくっている女の子という程度の認識でしたが、
    この本を読んで、活動の根っこにある部分が理解できた。
    地域の産業、特に繊維に対する危機感も伝わってくる。

    ただ漠然と思いを巡らしているのと、実際に行動に移して何かするのとでは全く別の話なので、こういう勇気ある人達が全国でもっともっと増えていくことを切に願う。

  • 個人的な感想だが、、

    2人はとても丁寧にことばを扱う人たちだと思う。
    仕事だけでなく、暮らし方、人との関わり方‥‥彼女たちはすべてにおいて丁寧に生きている。
    だからこそ編まれることばも丁寧なんだろうな。

    今年もっとも影響を受けた人。

  • 身近にあって欲しい、そんな技術と市場とを引き合わせる力。
    自分だったらどんなふうに貢献できるだろうか、関わっていけるだろうか。
    そんな問いを自分自身に投げかけるきっかけを与えてくれた。
    いいなと思える技術、伝統、文化、もっともっと身近に感じていけたら、いいな。

  • こういう仕事がしたい!と気づかされた。

  • 大学で同じゼミを専攻したふたりの女の子がはじめた、
    地元に根付く産業とデザインとのコラボレーション事業。
    コミュニケーションと試行錯誤、
    また地元を新しく発見してゆくこころみの足跡をたどる。

    実際に、エフスタイルさんの商品を手に取る機会があり、
    そのコンセプトと仕事に惹かれて購入しました。
    弘前にて購入。
    読了したら、また書き足します。

  • 次に買う本はきっとこれ。

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