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- Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
- / ISBN・EAN: 9784879955074
作品紹介・あらすじ
本書に収められた作品は、トリスタン・ツァラのフランス語による初期詩群、ほぼかれのチューリッヒ時代の制作になるものである。
感想・レビュー・書評
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さらりと、気になるところだけひろい読み。「石油槽に踊る炎に風を送る」p.187ゼルナーは閉ざされた扉の下で叫ぶうめき緑色で番号付きオリエント煙草の予約販売の旅に出るしなやかな紐 鉛弾の下をくぐる電話線 自動ピアノ渦巻く旋風が営む消毒作業の支店を出す 下積み仕事売春宿乱痴気さわぎの噴火口の中で赤面する「電磁を帯びた高みに アンドレ・プルトン」p.189わたしは自分を殺菌する 仮面を 去りしぶるレモンを 時鐘を禿げ鷲は 巻毛が舞う黒い風の床に寝る わたしが古い壷を割り 固定した悦びの鳥を薙ぎ倒すのはわたしたちの果実の世界では高速の流れが働き 灼熱の三叉鉾をふるうから真昼の暑さが去る 腫れ瘤の花縁飾りが眠りに沈む出ておいで 小さな自動体アスファルト舗装は重く豊かにたわむ縺れる藻草としぶく吸血蝙蝠の静脈とのなぐり書きを孕んでそして火箭が誘う 雨をあるいは夏の天頂にそびえる道化衣装の燦めく紐飾りを蹄鉄をえた駝鳥の紋章を飾る海の巨大怪物大型汽船の鋸歯が子安貝の抜け殻をくすぐる今お祭り気分のあらゆる感覚を集めた舞台は透明ガラスの扇形に開き 表現可能な愉しさを見晴らす
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