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- Amazon.co.jp ・本 (90ページ)
- / ISBN・EAN: 9784880654683
作品紹介・あらすじ
人形浄瑠璃・歌舞伎の脚本作者である近松門左衛門の芸術論「虚実皮膜論」はすでに検証し尽くされたと思われている。しかし、そうだろうか。この虚の意味するものは、いまだ大いなる謎としてわれわれの眼前に横たわっているのだ。われわれはそこにもう一つの補助線を引いてみる。ベンヤミンの重要な概念であるアウラの導入だ。「いま・ここ」にしかない特有の一回性。複製技術の時代においてアウラは雲散霧消したかに見えた。しかし、アウラは生きていたのだ。どこに? 皮と肉の間に。フィクションという新たな顔をもって。虚と実、その境界で戯れることの愉快。