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- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784881251188
作品紹介・あらすじ
本当の自分とはいたいなにか。自分探しは若者だけでなく中年まで定着しつつある。自分探しにハマりそうな人と、その彼らにたいして言葉を探しあぐねている人への倫理学からのメッセージ。
感想・レビュー・書評
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これも授業の参考に。
多方面からのアプローチでおもしろかったー。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この本は三人の著者によって書かれている。メインは哲学者・大庭健。そしてコメンテーターとして精神分析医・香山リカと、小説家・村上春樹の二人。ただ、どうにも変な本になってしまっている。<br>
まず哲学者が、哲学的な分野から「〈私探し〉なんてしてもだめなんだよ」ということを丁寧に語る。だけど後半のほとんどが、永井均という別の哲学者への批判文になっている。永井を知らない人にとっては「なんか永井って人への文句ばかりだな」って感じるかもしれない。実際、かなりのページ数が永井批判なのだ。<br>
で、この哲学者の意見に対して、村上春樹と香山リカがコメントをつけるのだけど、これがどうにも噛み合ってない。まあ春樹は小説家だからちょっとずるい書き方をしていて(なぜか牡蠣フライについてのエッセイを書いている)噛み合っているように見えなくもない。でも香山は確実に大庭とは違う問題を論じている。で、香山の出した問題設定をなぜか哲学者はリプライで無視しているのだ。なんのためのコメントだったのかよく分からない。<br>
やっぱりこの本は変なんだ。三人が三人とも、間違った場所に居合わせたみたいな感じがする。(けー)
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