わたしと小鳥とすずと―金子みすゞ童謡集

著者 :
制作 : 矢崎 節夫 
  • JULA出版局
4.06
  • (213)
  • (98)
  • (171)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 1179
感想 : 173
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784882840701

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 有名な『わたしと小鳥とすずと』や『こだまでしょうか』の他にも自分の知らなかったみすゞの詩を読めて楽しかった。

    個人的には『お魚』が1番好き。



    『お魚』

    海の魚はかわいそう。

    お米は人につくられる、
    牛はまき場でかわれてる、
    こいもお池でふをもらう。

    けれども海のお魚は
    なんにも世話にならないし
    いたずら一つしないのに
    こうしてわたしに食べられる。

    ほんとに魚はかわいそう。



    みすゞの独特の視点から、私達がいつも食べている海の魚の悲しみや孤独を見つめ、それらに寄り添うみすゞのやさしさが感じられる。

    多くのみすゞの詩には動植物をはじめ多くの自然が登場しており、彼女が本当に自然を慈しんでいたことが伺える。

    そんな優れた詩を残してきた彼女だが、1930年3月10日、26歳の若さで自ら命を絶ってしまう。

    彼女の死後、世界では第二次世界大戦という大きな戦争が起こり、彼女が大好きであった自然はもろとも日本中が焼け野原となった。

    そして今日では地球規模の環境問題が叫ばれるようになった。


    そんな世界を見ずに、彼女はこの世を去ったのだ。

    彼女は現在のこの世界を見て、どう思うのだろうか。

    そして彼女はどのような詩を残すだろうか。

  • ACのコマーシャルで話題になっている「こだまでしょうか」も良いけど、表題作の「わたしと小鳥とすずと」も、いい。でも、子育てしているものとしては、「こころ」という詩も強烈です。自戒。

  • 金子みすゞの童謡集。
    「大漁」「土と草」「ふしぎ」「こだまでしょうか」「しょうじ」「花のたましい」「わたしと小鳥とすずと」がすき。

  • 表題作「わたしと小鳥とすずと」の他、CMで話題になった「こだまでしょうか」も収録。

    やっぱりこの二作が特に心に残る。

    金子みすずのものの見方や感じ方、そして言葉の選び方が好きだ。

    人と接する瞬間や、人と人との距離感の中にある、みずみずしくて繊細で、捉えられそうで捉えられない、大切な「何か」を表現するのが本当にうまいと思う。

  • 素敵な感性を持った、優しい人だったんだろうな。

  • 2009年1C 松山
    2010年2B松山

  • ほっこりする詩の数々。

    ふっと優しい気持ちになる。

  • 15/11/23
    表紙からして好き。のっけの「お魚」からもう好き。ほんとに魚はかわいそう。
    お気に入りは、「お魚」「みんなをすきに」「つゆ」「星とたんぽぽ」。
    とっても有名な表題のと「こだまでしょうか」ももちろんすき。

     見えぬけれどもあるんだよ、
     見えぬものでもあるんだよ。
     (P112-113 星とたんぽぽ)

  • 金子みすゞの良さを知った一冊。有名なあの詩より、ぜんぜんすばらしかった。

  • 金子みすゞが残した512編の作品から、まず最初に読んでほしい60編を選び、旧仮名・旧漢字を改めて読みやすくまとめた童謡集です。小学校国語教科書に採用されている作品をすべて収録しています(amazonより抜粋)

著者プロフィール


山口県生まれの童謡詩人(1903~1930)


「2018年 『混声合唱組曲 みんなを好きに』 で使われていた紹介文から引用しています。」

金子みすゞの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
アクセル ハッケ
宮部 みゆき
安野 モヨコ
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×