- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784882840701
感想・レビュー・書評
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有名な『わたしと小鳥とすずと』や『こだまでしょうか』の他にも自分の知らなかったみすゞの詩を読めて楽しかった。
個人的には『お魚』が1番好き。
『お魚』
海の魚はかわいそう。
お米は人につくられる、
牛はまき場でかわれてる、
こいもお池でふをもらう。
けれども海のお魚は
なんにも世話にならないし
いたずら一つしないのに
こうしてわたしに食べられる。
ほんとに魚はかわいそう。
みすゞの独特の視点から、私達がいつも食べている海の魚の悲しみや孤独を見つめ、それらに寄り添うみすゞのやさしさが感じられる。
多くのみすゞの詩には動植物をはじめ多くの自然が登場しており、彼女が本当に自然を慈しんでいたことが伺える。
そんな優れた詩を残してきた彼女だが、1930年3月10日、26歳の若さで自ら命を絶ってしまう。
彼女の死後、世界では第二次世界大戦という大きな戦争が起こり、彼女が大好きであった自然はもろとも日本中が焼け野原となった。
そして今日では地球規模の環境問題が叫ばれるようになった。
そんな世界を見ずに、彼女はこの世を去ったのだ。
彼女は現在のこの世界を見て、どう思うのだろうか。
そして彼女はどのような詩を残すだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ACのコマーシャルで話題になっている「こだまでしょうか」も良いけど、表題作の「わたしと小鳥とすずと」も、いい。でも、子育てしているものとしては、「こころ」という詩も強烈です。自戒。
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金子みすゞの童謡集。
「大漁」「土と草」「ふしぎ」「こだまでしょうか」「しょうじ」「花のたましい」「わたしと小鳥とすずと」がすき。 -
表題作「わたしと小鳥とすずと」の他、CMで話題になった「こだまでしょうか」も収録。
やっぱりこの二作が特に心に残る。
金子みすずのものの見方や感じ方、そして言葉の選び方が好きだ。
人と接する瞬間や、人と人との距離感の中にある、みずみずしくて繊細で、捉えられそうで捉えられない、大切な「何か」を表現するのが本当にうまいと思う。 -
素敵な感性を持った、優しい人だったんだろうな。
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15/11/23
表紙からして好き。のっけの「お魚」からもう好き。ほんとに魚はかわいそう。
お気に入りは、「お魚」「みんなをすきに」「つゆ」「星とたんぽぽ」。
とっても有名な表題のと「こだまでしょうか」ももちろんすき。
見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。
(P112-113 星とたんぽぽ) -
金子みすゞの良さを知った一冊。有名なあの詩より、ぜんぜんすばらしかった。
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金子みすゞが残した512編の作品から、まず最初に読んでほしい60編を選び、旧仮名・旧漢字を改めて読みやすくまとめた童謡集です。小学校国語教科書に採用されている作品をすべて収録しています(amazonより抜粋)