もしも…あなたが外国人に「日本語を教える」としたら (クロスカルチャーライブラリー)
- スリーエーネットワーク (2004年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784883193073
感想・レビュー・書評
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外国人に日本語を教えることは贈り物をすることだ、との著者の考えに賛同。
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もしあなたが、突然外国人に日本語を教へる必要にせまられたら...?
本書の前半は、かういふ場面に遭遇した3人のケースをそれぞれシミュレーションします。
主婦の平野さん、会社員の今井さん、大学生の河田さんの3人ですが、それぞれに工夫して、悪戦苦闘しながら自家製の授業をすすめていきます。すこぶるリアル。
平野さんと今井さんは何とか学習者の興味を惹かせてゐるけれど、河田さんは完全に失敗してしまひます。
失敗の原因はいろいろとありさうですが、その一つに成人学習者を子供扱ひする、といふ指摘があります。これは私も思ひ当るのであります。(私も個人的に日本語を教へたりする。)
外国人の、特に女性が舌足らずの片言日本語を話す様子は、まるで子供のやうに可愛いので、油断して当方も子供言葉になることがあります。これはいかん。ぐさりと来ました。
後半は理論篇でせうか。三大教授法なんてものを紹介してゐます。もつとも著者の荒川洋平氏が命名したもののやうですが。本書は言はば入門篇なので、サラリと触れてゐますが、まことに興味深いものがあります。
別段日本語を教へる機会がない人でも、語学に関心があるなら必読の書と申せませう。
一気に読めますよ。
http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-38.html -
教科書の第1課には、日本人の私にとって超簡単なことが書かれていると思ったが、日本語学的視点から見ると、そこには非常にたくさんの文法項目が含まれているということが分かった。
また、よく中学や高校で、"This is a pen"など役に立たない例文ばかり言わされて英語嫌いになった人がいるが、それらの文系積み上げ型の教科書は、さまざまな試行錯誤が練られ、学習者が覚えやすいようにしているんだということが分かった。
最後の「扉の向こうへ」は、これから教師として歩む私にとって、勇気づけられた章だった。 -
急に外国人に日本語を教えることになった3人を例に、日本語を教える際に覚えておきたいことや心構えがふんだんに盛り込まれてます。
バイブルにします。 -
現在、100人に1人が外国人という日本。これなら、隣に越してきた人に「日本語教えてくださ〜い。」と頼まれることも、まんざら冗談では・・・^^;そんな時に読みたいこの本!この本にも、いきなり日本語を教えることになった、3人の人が登場します。彼らの運命や、いかに!?ちゃんと教え方も書かれていますよ。ご安心を!