人は変われる: 大人のこころのターニングポイント

著者 :
  • 三五館
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883200054

感想・レビュー・書評

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  •  一言で言うと、考え方や解釈を変えることで人は変われる、ということ。
    「相転移」だとか「新しい解釈」だとか「疾病の受容」とかいう用語を使っています。
     まあ確かにそうなのですが、現実に辛い状況にいる方々に届くかどうか。
     難しい文体と言い回しで書かれているという印象。
     私も大学時代に2回ほど読んだというメモがありましたが、変わることはなかったし内容も完全に忘れていました。重度のうつ状態の時は読解力も記憶力も低下しているので本を読んで変わるのは難しい。
     今ならもっとビジュアルに見て分かりやすく編集されるのではないでしょうか。
     さらに、絵本やマンガになっているともっと分かりやすいのではないでしょうか。

     大辻桃源という方は
    「人間には二人の自分がいる。表面の自分と本当の自分である」
    と言ったという記述があります。
     大辻桃源は西田哲学を学び十万ページもの遺稿を残し、禅や仏教でいう悟りの域に達していた人物ではなかったかという指摘もあります。
    「大辻桃源」を検索してもウィキペディアには項目はないし、著書も一冊しか出てきません。
     高橋先生はこんな知られざる大家まで知っているのですね。知識が幅広いというのは分かります。
     そして本書は最後には瞑想の境地まで行き着きます。
     ちょっとレベルが高いので読みこなすには気合いを入れて読まないといけません。


    OLDIES 三丁目のブログ
    「相転移」「新しい解釈」「疾病の受容」で【人は変われる】!?
      https://diletanto.hateblo.jp/entry/2022/12/12/195907

  • 要点をまとめれば、
    運命をそれとして受け入れ、その上で意志によって運命を作り出すことで、人生は変わるという考え方。
    妥当だと思う。
    まずは、自分の感情を客観視すること。
    その上でそれがどこからくるのかを理解すること。
    そうすると、発生源は自分にとってどうしようもなかった「運命(言い換えれば環境)」だということに気づく。
    自分にしっくりくるように感情を解釈できれば、
    主観世界を持てるようになる。
    主観性を取り戻すと
    ?客観視能力向上 
    ?自立性、独立性の獲得(価値が自分の内的な判断になる)
    ?自由であることの自覚
    ?人との交流を楽しむようになる
    などの利点がある。

    「人の発達とは自分の中に自分らしい自分を発見することである」
    「ストレスの引き金を引くのは危険の認知であって、出来事そのものではない」
    「何とかしなければならない、という考えが、今何が出来るか、になった」
    「私は人間関係と物質的な存在という2つの客観的なものによって規定されている」
    「何もよいことがないという構えと、朝日に感動した完成は矛盾する。そこで解釈を置き換える」
    「言葉で心の中を表現できるようになったとき、私たちは自分のこころを客観的に眺められるようになる」
    「古い自分とは、周囲の価値ある人間から期待されることによって決められた自分だが、新しい自分は、もっと自身の内的なところから生まれる目的や進むべき方向によって決まってくる自分」
    「教育とはこの本当の自分に出会う自己教育のためにあるべき」
    「自己実現している人はいつも自分の行動に納得している」
    「人生の完成とは自分自身を知ること」

  • すごくベーシックな部分で人間に対するまなざしのやさしさを感じる本。お勧め。

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